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リヤドのアップルアカデミー 女性たちに応募を呼び掛ける

トゥワイクアカデミーはAATCEプログラムに組み込まれ、アップル社初の中東の教育訓練センターとなった。(シャッターストック)
トゥワイクアカデミーはAATCEプログラムに組み込まれ、アップル社初の中東の教育訓練センターとなった。(シャッターストック)
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09 Jul 2021 07:07:28 GMT9
09 Jul 2021 07:07:28 GMT9
  • サウジアラビアの18歳以上のプログラマーたちに対し、カリキュラムへの申し込みを促す

ムハンマド・アル・キナニ

ジェッダ: サウジ・サイバーセキュリティー・プログラミング・ドローン連盟(SAFCSP)は、プログラミングに興味をもつ18歳以上のサウジ女性たちに、「アップル開発者アカデミー」への申し込みを呼び掛けている。」

昨年11月にアップル社認定教育訓練センター(AATCE)に組み込まれたトゥワイクアカデミーは、ホームページ上で、当カリキュラムは、プログラミング知識の有無や経歴に関わらずすべての女性たちに開かれていると発表した。ただし理想的な候補者としては、質の高い仕事や学ぶ意欲を示し、共同学習環境でうまくやっていける人々であるとも付け加えている。

トゥワイクアカデミーはAATCEプログラムに組み込まれ、アップル社初の中東の教育訓練センターとなった。

能力判定試験に合格した候補者は、成長著しいiOSアプリ経済の中での求職や起業に必要とされるスキル、資源、訓練が提供される。また卒業時には、国内のビジネス界に貢献するために必要なスキルも身についていることになる。

カリキュラムは大きく2つのレベルに分かれる。「アップル基礎」カリキュラムと、「アカデミー」カリキュラムだ。

前者は4週間のカリキュラムで、開発者とはどのような仕事をするのかを学びたい人々のためにデザインされている。また、iOS環境でのプログラミング、設計、アプリ開発について深く学びたい人々にも、最新のアップルテクノロジーを使って対応する。

後者のカリキュラムは1年のコースで、アップルのエコシステムを使ったプログラミング、設計原理、ビジネスアプリ、ゲーム設計、マーケティングに加え、プロセススキルや専門的スキルも学ぶ。

講師陣に実績ある指導者たちを迎え入れているトゥワイクアカデミーは、同カリキュラムはコース全般にアップル社の価値基準を取り入れており、学習者たちに包括的な設計で世界に前向きな影響を与えることを奨励していると説明する。

トゥワイクアカデミーは、プログラミングの経歴を必要ないとしながらも、熱意のある意欲的な志願者たちは能力判定試験に備えるために、同アカデミーが提供した書類と動画によく目を通しておくことを奨励している。

また、候補者たちの中でも選ばれた人々は、返済義務のない全額支給奨学金を受けることができ、必要なテクノロジーもすべて提供されるという。

ツイッターのユーザーたちは、アカデミーに関するSAFCSPの発表に反応し、カリキュラムはいつから開始されるのか、訓練コースは志願者の大学専攻科目と異なってもよいのかなどを質問する投稿が相次いだ。

SAFCSPのファイサル・アル・ハミシ会長は、現在は特に感染症に関する懸念もあることから、カリキュラムに関する詳細や、授業がリモートか対面式かなどの質問には答えることができなかった。

サウジデジタルアカデミーでIoTを学ぶノーラ・アル・フダイルさんは、サウジの首都リヤドに「アップル開発者アカデミー」が開設されると知って興奮しているとアラブニュースに語った。

「是非ともアカデミーに志願したいと思っています。スキルを上げて、人々にとって重要な、特に買い物客の役に立つようなアプリを自分で開発したくてたまらないのです。アカデミーの授業に出席するためなら、リヤドへ引っ越すことも厭いません」と彼女は述べた。

そして、サウジ女性の活躍促進に取り組む、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の支援には、感謝していると付け加えた。

ジェッダ在住のフリーランスのウェブ開発者であるミシャエル・アブドル・アジーズさんは、アカデミーの入学試験に受かれば、リヤドへの移住にはまったく抵抗がないと述べた。

「私にはアプリのアイデアが無数にあります。そしてこのアカデミーが、私の計画を実現に結び付けてくれるのだと確信しています。リヤドであろうと国内の別の都市であろうと、このようなアカデミーへの入学は誰にとっても夢のようなことです」と彼女はアラブニュースに語った。

サウジの女性たちは、これまでには考えられなかったような政府支援を受けていると彼女は述べた。「この素晴らしい支援によりサウジでは、男女が手を取り合い、国家が現在目の当たりにしている開発プロジェクトに今後も貢献し続けることができます」

米国、イタリア、韓国、ブラジル、インドネシアの「アップル開発者アカデミー」卒業生たちは、App StoreのiOS対応アプリを1500以上開発してきた。また、スタートアップも160社以上起業している。

SAFCSPが投稿した声明文の中でアップル社は、テクノロジーは強力で前向きなツールになり得ると述べている。「我々はテクノロジーが、成長著しいアプリ経済における学習、革新、参加に新たな門戸を開く可能性を秘めていると信じています。『アップル開発者アカデミー』は、起業家たちやアプリ開発者たちからなる新たな集団をインスパイアし、彼らに力を与えるべくデザインされました。デジタル関連の仕事への着手に必要なスキルと資源を提供することで、彼らを支援するのです」

中東・北アフリカ地域でアップル初となるこの新設アカデミーは、トゥワイクアカデミー、及び世界最大の女子大学であるプリンセス・ノーラ・ビント・アブドラマン大学とが代表を務めるSAFCSPとの提携によるものだ。

大手ハイテク企業アップルは、「開発者アカデミー」の最新拠点として、リヤドを選んだ。そしてそこで、若い起業家たちが同社の携帯電話やタブレットに搭載されるオペレーションシステムiOS向けの革新的なソフトウェアを開発するのだ。

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