東京:11月3日は「文化の日」である。元々は、日本で最も尊敬されている君主の一人である明治天皇の誕生日を祝う祝日である。明治天皇は、日本を閉鎖的な封建国家から世界有数の強国へと発展させた明治時代(1868-1912)にその名を与えた。
日本は西洋に植民地化されるのではなく、西洋の思想や産業を取り入れ、強力な軍隊を創設し、東アジアの主要国としての地位を確立した。しかし、日本は西洋文化の要素を喜んで取り入れる一方で、独自のやり方や習慣を維持した。
第二次世界大戦後まもなく「文化の日」が制定され、政府、地方自治体、民間団体が全国各地であらゆる種類の芸術祭、コンサート、展覧会を開催している。
また、芸術、科学、技術などの分野で顕著な功績のあった人物には、天皇から文化勲章が贈られる。授賞式は皇居で行われ、映画監督の黒澤明氏、ファッションデザイナーの森英恵氏、野球界のレジェンドである長嶋茂雄氏、ノーベル賞受賞者などが天皇陛下から直接栄誉を授けられる。著名な外国人にも授与され、ニール・アームストロングをはじめとするアポロ11号の宇宙飛行士、俳優のロバート・デ・ニーロ、著名な日本学者のドナルド・キーンなどがいる。
文化の日には、東京の日本武道館で全日本剣道選手権大会が開催される。
東京国立博物館のように、日本の美術品や古美術品など11万点以上の作品を所蔵する博物館は特にそうだ。上野公園にある国立科学博物館には、日本の起源、動植物、古代の住人を紹介するジャパン・ギャラリーがあり、グローバル・ギャラリーでは化石や恐竜の骨格標本が展示され、江戸時代からの日本の技術の進歩が紹介されている。
文化の日には、スポーツから芸術、茶道などの文化的儀式に至るまで、学校とその文化活動を促進するために、多くの学校祭や大学祭が開催される。
町によっては、パレードが催され、音楽や演劇のパフォーマンス、書道や華道などの工芸品のワークショップも行われる。
東京の浅草寺の近くでは「東京時代祭」が開催され、地元の人々や観光客で賑わう。人々は様々な時代衣装に身を包み、武士、芸者、大名などが街を練り歩く。
文化の日は、家族で公園や田園地帯に出かける機会にもなる。