東京:中東協力センター(JCCME)は、サウジアラビアの通信情報技術省(MCIT)傘下のサウジ・デジタル・アカデミー(SDA)と提携し、サウジアラビアの新進ゲーム開発者を対象とした集中トレーニングプログラム「ジャパン・ゲーム・ビジネス・ブートキャンプ」を実施した。
10月13日から31日までの3週間、東京で開催されたこのプログラムには、SDAが選抜したプロへの強い意欲を持つ開発者10名(うち女性4名)が参加した。
このブートキャンプは、すでにゲーム制作の基礎を習得している参加者が、独立して仕事をするために必要な技術力とビジネススキルを身につけることを目的としていた。研修は、日本のゲーム開発界やビジネス界で活躍する第一人者が指導した。
2025年開催は、日本とサウジアラビアの外交関係樹立70周年を記念するイベントとして正式に認定された。
在日サウジアラビア大使館の支援により、ガーズィー・ファイサル・ビンザグル大使が出席した最終ピッチセッションでプログラムは締めくくられ、参加者は自身のゲームプロジェクトを発表した。
エンターテインメントは、両政府が共同で策定した「日本・サウジアラビア・ビジョン2030」の重要な柱である。
この枠組みに沿って、サウジアラビアは2022年に国家ゲーム・Eスポーツ戦略(NGES)を立ち上げ、ゲームを国家の主要成長分野と位置づけている。
この目標を支援するため、JCCMEは株式会社ルディマスと協力し、日本のゲームに関する専門知識を活用し、サウジアラビアの次世代のクリエイターを育成する「ジャパン・ゲーム・ビジネス・ブートキャンプ」を創設した。
この3週間のコースは、講義、スタジオ訪問、実践的な指導を組み合わせたものである。
20のセッションで、ゲームデザイン、開発計画、XRゲーム、シナリオライティング、サウンドデザイン、Eスポーツなどのトピックが取り上げられた。
講師陣には、日本のヒットタイトルのプロデューサー、VRのパイオニア、大学講師などが名を連ね、参加者とメンターの間で活発な交流が行われた。
開発者たちは、日本を代表するゲーム会社やスタートアップ企業を見学し、日本のクリエイティブ・エコシステムを肌で感じるとともに、世界的なヒット作を支えるプロフェッショナルたちに出会った。
参加者はプログラム期間中、各自のゲーム・プロジェクトに磨きをかけた。最終日には、東京のサウジアラビア大使館でゲームとビジネスプランのプレゼンテーションを行った。
参加者からのフィードバックは、圧倒的にポジティブなものだった。
「日本のゲーム産業の歴史や、ゲーム産業とのコラボレーションの仕方について学ぶことができました」と、ある参加者は語った。
「スタジオを訪れ、開発者と直接話ができたことが最高の経験でした」と、別の参加者は付け加えた。
また、このプログラムを「最高の研修」と評価し、技術的な見識と人脈作りの機会の両方を賞賛する人もいた。