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レバノン人デザイナー、芸術を通してサウジアラビアの隠れた財宝を祝福

Miraim El-Maoulaは、DNAの中に芸術が組み込まれて生まれたきたような気がすると語る。(写真撮影:ヌール・ヌガリ)
Miraim El-Maoulaは、DNAの中に芸術が組み込まれて生まれたきたような気がすると語る。(写真撮影:ヌール・ヌガリ)
大理石のトレイの上に置かれた現代ディルイーヤを表すボウル。(写真撮影:ヌール・ヌガリ)
大理石のトレイの上に置かれた現代ディルイーヤを表すボウル。(写真撮影:ヌール・ヌガリ)
18 Nov 2019 10:11:38 GMT9

ヌール・ヌガリ(リヤド)

  • Miraim El-Maoulaは、持続可能な芸術作品を通じてサウジアラビアの文化・遺産を祝福する

6カ月前に誕生したライフスタイルブランド「Defectless」は、隠れた美をあらわにすることから着想を得ている。同ブランドは、サウジアラビアの風景の多様性にハイライトを当てることから始まった。埋もれていた財宝を解き放ち、それらを記念して現代的かつ持続可能な芸術作品に仕立てている。

「ただ審美的に美しいだけでなく、人々や土地々々の物語を伝え、人類の進歩を触発する作品を作りたいと思っています」と24歳のアーティスト、Miraim El-Maoulaはアラブニュースに語った。

「そのため、今サウジアラビアで起きていることや、こういった新しい観光目的地の出現に非常に刺激を受けています。これら観光目的地は世界から隠されていたのです。今、私を含む多くの芸術家の意識が、これらの地の自然、遺産、人々の美しさに衝撃を受けています。これらの地には祝福されるだけの価値があります」

彼女のデザインは、アスィール、アル・ウラー、紅海、リヤドというサウジアラビアの4つの異なる地域から得たものだ。「これこそ私が人々に見せたいことです。サウジアラビアはただの砂漠国ではないのです。それ以上のものが多くあります」と彼女は語った。

純大理石から手彫りで作成したEl-Maoulaの最新作は、「アル・ウラーの守護者」である。「私にとって、エレファントロックは、時の試練に耐えた自然の驚異です。自然が究極のアーティストであることの証明です」

彼女はアスィールの人々や南部の都市のコミュニティに触発され、アスィール要塞を現代的な手作りの方法で再現した。「触発されたんです。一方で、この要塞は自分たちの土地を守るために命を捧げた戦士を表しており、他方では、要塞に刻まれたAl-Qatの模様が、活気あふれるカラフルなアートでこのコミュニティを豊かにしたアスィールの女性を表しています」

「紅海シグリア」は、紅海にある海の財宝から着想を得て作成された。「これらのサンゴ礁は6,000年前から存在し、かけがえのないものです。これらは人類への贈り物であり、祝福し保護しなければなりません」

彼女はコンクリートのような持続可能な素材を使用し、長い歳月を経たサンゴを再現している。真ん中は金で覆われているため、中心部は美しく仕上がっている。

サウジアラビアの指導者たちの故郷であるディルイーヤの歴史的建造物を表す金のボウルで作られた大理石のトレイは、組み合わせると、このユネスコ世界遺産登録地を表すようになっている。

El-Maoulaは、元からデザイナーになりたいと思っていた。学生の時、美術の授業に夢中になり、自分の熱い情熱を形にするために学校の他の授業をさぼることさえあった。

「DNAの中に芸術が組み込まれて生まれたきたような気がします」と彼女は語った。「私は空間を見るのが好きで、どのようにしたら見栄えが良くなるかを常に考えています。素材に触れることや色を合わせることが好きなんです。新しい芸術作品を作ることは、内なる幸福をもたらしてくれるんです」

彼女の初となる作品展示は、アル・ウラーで開催される「タントラの冬」祭りで行われる予定だ。

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