住友商事は水曜日、コロナウイルス危機と下落する石油価格により、純利益予想が1000億円（9億1900万ドル）前後減少する可能性があると警鐘を鳴らした。

2月に3月31日に終了した年度の純利益が3000億になるとの見通しを示していた日本の商社は、業績の下方修正を行うものの、年間配当を1株当たり80円で維持する予定だと語った。

利益予測で減少した1000億円の半分は、低迷する石油価格とリグ稼働数の減少により打撃を受けている住友のアメリカの鋼管事業の一過性の損失の結果によるものだと、広報担当者は語った。

残りは、住友の輸送・建設機械部門や、金属鉱業事業を含む資源化学部門の不振によるものだと、彼は付け加えた。

住友商事は3月、コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ボリビアのサンクリストバル銀・亜鉛・鉛鉱山と、マダガスカルのアンバトビー・ニッケル鉱山での事業を一時停止すると発表した。

住友商事は5月8日に業績を発表する計画だ。世界中で138万人以上が感染したコロナウイルスの急速な拡大は、国際的なコモディティ需要を抑制し、日本の商社の収益を圧迫している。

住友の業績予想は、ライバルの丸紅商事の大幅な業績の下方修正や、先月、減損損失が発生する可能性があることに三井物産が警鐘を鳴らしたことに続くものだ。

世界的なベンチマークの石油価格は、パンデミックが事業活動を阻害する中、年始以降半分以上値を下げており、一方で原油の供給過剰は石油輸出国機構とロシア（OPECプラス）の間で生産合意が決裂したことを受けて高まっている。

急落する石油価格とコロナウイルスによる燃料需要の低迷に直面したアメリカのエネルギー企業は、リグ稼働数を3週連続で減少させ、週あたりとしては5年ぶりの規模の削減となったと、エネルギーサービス企業、ベーカー・ヒューズが先週報告書の中で述べた。（1ドル = 108.7800円）

ロイター通信