東京：抗議者たちが米国を混乱に陥れている中、ソフトバンクグループが最新の企業活動として、「有色人種の創業者や起業家が率いる企業」に投資する1億ドル規模のファンドを立ち上げようとしている。

ソフトバンクによる多様性向上のための努力と説明されるこのファンドについて、「我々は資金援助し、計画を立て、我々自身の説明責任を果たす必要がある」と、同ファンドのトップを務める予定のソフトバンク最高執行責任者マルセロ・クラウレが水曜、従業員宛の書簡で述べた。

「オポチュニティ・グロース・ファンド」と名付けられたこのファンドの当初総資産規模は、クラウレのライバルであるラジーブ・ミスラが率いる1,000億ドル規模のビジョン・ファンドが行う通常の単独投資サイズよりも小さく、アフリカ系アメリカ人や米国在住のラテンアメリカ人に重点を置く。

クラウレは危機状態にあるオフィス空間スタートアップのWeWorkでリストラを主導しているのに加え、ラテンアメリカに投資するファンドも運営している。彼とミスラは孫正義最高経営責任者の後継者候補と見なされている。

クラウレは、東京に本社を置くソフトバンクが「専用の多様性・包括性プログラム」も創設しようとしていると書簡で述べた。

ソフトバンクの経営陣は圧倒的に男性が多く、同社は今月後半の株主総会で同社初の女性取締役を指名することを計画している。

国籍の幅は広がっている一方で、ビジョン・ファンドのウェブサイトに記載されている投資家30名の内、女性はわずか4名のみである。

ソフトバンクのような外国の会社を含む多くの企業が、過去10年で最悪の米国市民による暴動を受け、声明を発表している。武器を所持していなかった1人の黒人男性の死が、アフリカ系アメリカ人に対する警官の残虐行為の問題を再燃させている。

ソニーは今週、もうすぐ発売予定のゲーム機PlayStation 5のイベントを延期し、「一歩下がって、より重要な声が聞けるようにしたい」と述べた。

ロイター