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原油価格上昇、ブレント原油が$40を上回り、減産と回復への希望が高まる

原油価格は中国の景気回復基調によって支えられている。上の写真は、クウェートの石油タンカーが中国東部の山東省青島の港で原油を揚げているところ。(AFP))
原油価格は中国の景気回復基調によって支えられている。上の写真は、クウェートの石油タンカーが中国東部の山東省青島の港で原油を揚げているところ。(AFP))
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04 Jun 2020 01:06:11 GMT9
04 Jun 2020 01:06:11 GMT9
  • 4月の低迷期からここ数週間で両方のベンチマークが急上昇
  • 中国経済の回復基調で価格が上向く

東京:6月3日(水)、原油価格が上昇して3月以来初めて$40台に乗った。主要産油国が減産体制を延長し、コロナウィルスパンデミックからの復興で石油需要に拍車がかかることへの期待感が高まっているためだ。

8月のブレント原油先物価格は0636 GMTまでに78セント、2%高で、1バレル=$40.35 に達した。取引は6月2日(火)の3.3%高に続いて、最高$40.53まで上昇、3月6日以来最高額となった。

米国ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物価格の方は$1.06、2.9%高で、1バレル=$37.87となった。一時は $38.18まで上昇し、3月6日以来の最高額となった。取引は前セッションから3.9%高で終了した。

4月の低迷期からここ数週間で両方のベンチマークが急上昇し、コロナウィルス感染拡大のレッド・ゾーンであった中国の経済の回復基調が上向いているが、一方他の国々は感染拡大を抑制するためのロックダウンに続いて経済活動の再開を慎重に進めている。

情報筋によると、石油輸出国機構(OPEC)、そしてロシアをはじめとする他の主要産油国OPECプラスは、1日970万バレルの減産を7月か8月まで延長するものと思われる。これは世界総生産量の約10%にあたる。

今のところこの減産は6月までの予定で、7月から12月までは1日770万バレルの減産規模に縮小することになっているが、サウジアラビアはさらに大きな減産量で延長継続しようとしている。

「トレーダー達は主要産油国が大幅減産を延長することに合意して価格が上昇することを期待しています」とフィリップ・フューチャーズの商品先物担当上級マネージャー、Avtar Sanduは言う。

会合の日付はまだ設定されておらず、今週前半にも開催するよう求める声もあるが、確かなことはわかっていない。

しかし、世界No.2の石油消費国である中国をはじめ、各国がパンデミックから回復し始めれば、需要見込みの期待はふくらむ。6月3日(水)の民間調査によると、中国のサービス部門は1月以来ようやく成長方向へ戻ったという。

「ウィルス関連のロックダウン対策が引き続き緩和されていけば、需要が徐々に回復することが見込まれます」とキャピタルエコノミクスは述べ、世界の石油消費量は2020年内に1日平均9,200万バレル弱に達するだろうと予測する。

2019年の世界石油消費量は1億20万バレルあったわけだが、今年に入ってコロナウィルスパンデミックがヨーロッパと米国を震撼させ、空の旅から歯医者の検診に至るまで、すべての経済活動への需要が消えて無くなったわけだから仕方がない、と語る。

トレーダー達はメキシコ湾の熱帯性暴風雨クリストーバルのことも経過を注目してお り、現地の石油とガスの生産施設に対する影響を恐れている。

米国の原油備蓄量は5月29日までの1週間で483,000バレルまで減少した、とアメリカ石油協会が6月2日(火)に報告している。ガソリンと 留出燃料油の備蓄量は上昇した。

政府の公式備蓄データが6月3日(水)午後に発表される。その数値によって備蓄量が今現在も高いままであることがわかり、2週連続で備蓄が増大したと予測される。

ロイター

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