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爆発により穀物の備蓄が打撃を受けた後、食糧不足の懸念

ベイルート湾港での爆発により、レバノンには1カ月分に満たない穀物の貯蔵量しか残っていなかった。(AFP通信)
ベイルート湾港での爆発により、レバノンには1カ月分に満たない穀物の貯蔵量しか残っていなかった。(AFP通信)
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06 Aug 2020 08:08:18 GMT9
06 Aug 2020 08:08:18 GMT9
  • ベイルートの湾港サイロには、120,000トンの備蓄能力があった

ベイルート:ベイルートの湾港にあるレバノンの主要穀物サイロが、爆発で破壊され、この国の穀物の備蓄量は、1か月に満たない分しか残っていないが、食糧危機を回避するための十分な小麦粉の量は残っている、と経済省は8月5日に述べた。

4日の壊滅的な爆発の翌日、ラウル・ネメ経済大臣はロイター通信に、食糧安全保障を確保するために、レバノンは少なくとも3か月分の備蓄量を必要としていたが、現在他の保管場所を調べていると語った。

30年前の内戦で悩まされた都市、ベイルートを直撃したこの爆発は、今までで最も強力なものとなった。爆発が起きる前に、同国の経済は既にメルトダウンしていた。同国は購入するためのしっかりとした通貨を見出せず苦しんでいるので、穀物の輸入は停滞していた。

「パンや小麦粉の不足による食糧危機は起きません」と、同大臣は語った。「レバノンの生活必需品を長期的に賄うために、十分な在庫があり、こちらに向かっている船もあります」

レバノンのまだ残っているサイロの穀物貯蔵量は、「1か月分には少し満たない程度」だと語ったが、破壊されたサイロは当時、15,000トンしか貯蔵しておらず、ある政府関係者が120,000トンと見積もった貯蔵量よりも、はるかに少ない、と同大臣は語った。

ベイルートの湾港地区は無残にも残骸となり、600万人以上の国民に食糧を提供するための主要な輸入品の入口は、無能力化していた。

レバノン第2の規模を誇るトリポリ湾港の責任者、アーメド、テイマー氏は、トリポリ湾港には穀物貯蔵庫はなかったが、積み荷は2㎞(約1マイル)先の倉庫まで運べる可能性があると語った。

トリポリと同様に、サイダ、セラータ、ジエの湾港も穀物を扱う体制が整っていた、と経済大臣は語った。

「我が国を救うという国際合意がなければ、巨大なサプライチェーンの問題を生じることを恐れています」と、輸入業者協会のハニ・ボサリ会長は語った。

国連の機関は8月5日、ベイルートの援助活動をまとめるために会合を開き、ヨルダンから派遣された国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の報道官、タマラ・アルリファイ氏は次のように語った。「国民は極めて貧困です。誰もが食糧を購入することが、ますます困難になっています。そして、ベイルートがレバノンの最大の湾港であるという事実が、非常に状況を悪化させています」と、アルリファイ氏は語った。

「私たちはトリポリを検討していますが、はるかに狭い湾港です」

小麦粉の貯蔵量は、1カ月半分の市場のニーズを十分賄えるし、28,000トンの小麦を積んでレバノンに向かう4隻の船がある、と小麦輸入組合の代表者、アーメッドハッティット氏はアル=アフバール紙に語った。

レバノンは25,000トンの小麦粉を積んだ船4隻を、トリポリの湾港に直ちに向かわせようとしている、とある政府関係者はLBCIニュースチャンネルに語った。

–ロイター通信

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