• サウジアラビアに設立された海外企業が30%増加
• アラムコのIPO、「数日内に」発表の見込み

リヤド、フランク・ケーン

リヤドで開催された「未来投資イニシアチブ（Future Investment Initiative: FII）初日の火曜、サウジアラビアは150億米ドルの取引に署名した。

7月から9月の間に外国人投資家へ付与された事業許可数は2010年以来最多となった、と外国投資の促進と監視を行う政府機関、Invest Saudiは述べた。王国では809社の外国企業が設立されており、これは昨年同期間と比較して30パーセント増となる。

記録的水準の取引決定が国内投資に確かな勢いを継続させた、とサウジアラビア総合投資庁（Saudi Arabian General Investment Authority: SAGIA）のイブラヒム・アル・オマール総裁は述べた。「このグローバルな年次投資プラットフォームへとサウジアラビアが世界中から投資家や意思決定者を歓迎する中、本日この場で交わされた合意は、経済の強さと多様性を反映しています。」総裁は続けた。「ビジョン2030の下、サウジアラビアは経済改革のための大掛かりなプログラムを敢行しています。世界は、それに注目しているのです。」

王国は今月、世界銀行の「ビジネスのしやすさ」を示す年次ランキングで30位上昇し62位となった。また、世界で最も改善された改革経済となった。「指標は明確です。」アル・オマール氏は言う。「サウジアラビアはビジネスにオープンなだけでなく、未来の経済でもあります。」

フォーラムで締結された20以上の取引の中には、プレハブ建築企業のModular Middle EastとSAGIA間で結ばれた7億米ドルの投資契約、Shiloh MineralsとSAGIA間の2億米ドルの契約がある。英国企業のShiloh Mineralsはこの契約により、自社の生産能力を強化してサウジアラビアのアップストリーム鉱業に投資する計画だ。

金額で取引一覧上位を占めたのは、サウジアラムコだ。世界中のパートナーとの取引には、スペインのパイプライン企業、Tubacexとの10億米ドルの契約が含まれた。また、サウジ企業とアメリカ、ブラジル、そしてノルウェー企業間の取引も行われた。

王国の公的投資機関総裁およびアラムコの会長を務めるヤセル・ルマイヤン氏は、6,000人の代表団とおよそ300人の世界中からの投資責任者および政策立案者を前にして、第3回となる年次フォーラムを開幕した。

「第1回のFIIから2倍以上の規模になりました」と、参加者を前にルマイヤン氏は述べた。「信じ難いほどの成長です。これまでは年に一度のカンファレンスでしたが、今日、この場は機関として成立するものです。そして関係性構築のための、世界的拠点となるでしょう。」

「ここでは、政治家は政治だけを語らず、アセットマネージャーはアセットのみを語らず、慈善家は社会のことだけを語るのではありません。ここは、多様性、協力、友好関係などあらゆることを語る場です。」

フォーラム開会日には、サウジのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子、ヨルダンのアブドゥッラー国王、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領、インドのナレンドラ・モディ首相、ホワイトハウス上級顧問のジャレッド・クシュナー氏が出席した。

非公式の議論は、サウジアラムコの新規公開株についての推論が中心となった。情報元によれば発表は数日内、サウジ取引所のTadawulにおいて12月頭株取引開始が見込まれている。