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インドネシア、G20議長国としてのサウジアラビアから学ぶことを熱望

インドネシアは、土地の劣化や生息地損失を防ぐための既存の取り組みを支援する議長国サウジのイニシアチブを支持している。(シャッターストック)
インドネシアは、土地の劣化や生息地損失を防ぐための既存の取り組みを支援する議長国サウジのイニシアチブを支持している。(シャッターストック)
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09 Nov 2020 03:11:57 GMT9
09 Nov 2020 03:11:57 GMT9
  • サウジはパンデミックが不運な期間になることを許さなかったと特使発言

ラシド・ハッサン

リヤド:全世界が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)大流行の最中に急速なデジタル転換を経験している中、サウジアラビアはG20議長国として、速やかに新しい健康プロトコルを採用して前例を作ることにで、世界が前進する助けとなる責任を負っていると、インドネシアのアグス・マフトゥ・アベゲブリエル駐サウジアラビア大使は発言した。

アラブニュースのインタビューで、アベゲブリエル氏は次のように述べた。「サウジはパンデミックが不運な期間になることを許さなかった。G20は速やかに新しい健康プロトコルを採択し、11月に予定されているサミットに向けてオンラインメカニズムを準備した。3月に行われた臨時サミットは、オンラインで順調に運営できた―これは、サウジがパンデミック中にG20会合をいかに良く運営しているかという証拠だ。我が国は、2023年のG20議長国担当に向けて、サウジアラビアの議長国経験から学びたいと願っている」。

「G20は1999年危機時に誕生し、2008年から2009年にかけて世界金融危機に見舞われた。この危機は欧州のソブリン債務危機と並行して発生し、ユーロ圏の加盟国のいくつかは政府債務の返済や借り換えができなくなった。世界のGDP成長率は2007年の4.3%から2008年には1.8%まで落ち込み、2009年にはマイナス1.6%まで落ち込んだ」。

「G20は国際協力を可能にする上で重要な役割を果たし、危機時にはグローバルなリーダーシップを発揮してきた。2010年の世界GDP成長率を4.3%に戻すことに成功し、その後数年間は平均2~3%の水準となった」とも発言した。

「現在、COVID-19は2020年の活動に予想以上に悪影響を与えており、回復は以前の予測よりもゆっくりとなる見込みだ」と同氏は述べた。

「ワクチンへの普遍的かつ公平なアクセスを確保するため、国際協力が重要だ。世界経済を守り、世界恐慌を回避するために協力することが重要だ。パンデミック後の世界経済の回復は、より包摂的で持続可能な成長を生み出すため、2030年の国連持続可能な開発目標(SDG)に沿ったものでなければならないという強いメッセージを送ることが重要だ」と付け加えた。

アベゲブリエル氏は、リヤドでのG20サミットは、特にCOVID-19の被害が酷い地域で大きな問題に直面し大きな期待を受けるだろうと続けた。

大使は、「G20 のメンバーは多くの共通する喫緊の課題に直面しているが、COVID-19に直面する今はなおさらだ。それにより、サウジアラビアが提起したテーマである『21世紀の機会をすべての人に』は、今日の状況に強く関連している。今こそ、各国が一丸となってこれらの課題に取り組み、誰一人として取り残されることのないよう、努力と責任を共有すべき時だ」と述べた。

アベゲブリエル氏は、人々に力を与えるには良い決断が必要であり、パンデミックが労働市場におけるジェンダーギャップの解消に向けた数十年の進歩から逆行させたと強調した。そして、新しい政策の全側面で、この問題を取り込むことが重要だと話した。

「アジェンダ2030の枠組みに沿った持続可能で公平な開発を達成するためには、女性のエンパワーメント達成が不可欠であると考えている」。

インドネシアのアグス・マフトゥ・アベゲブリエル駐サウジアラビア大使(写真/提供)

さらに、環境とその保全は今も非常に重要だ。「我が国は、土地の劣化や生息地損失を防ぐための既存の取り組みを支援する議長国サウジのイニシアチブや、サンゴ礁の保存、保全、回復、適応、修復を支援する科学知識および技術開発を加速するイニシアチブを支持している」と彼は述べた。

G20にとってより多くの雇用と成長につながる措置を講じることが緊急に必要になっていることついて、大使は次のように述べた。「もちろん、長期的に見れば、このパンデミックが引き起した深刻な不況は、世界貿易の混乱、サプライチェーンの分断化、投資の減少、人と人とのつながりに影響を与えるなど、セクターや分野を問わず永続的な傷跡を残す可能性が高い」。

脆弱な医療システムへの圧力、貿易と観光の損失、送金の減少、資本の流れの鈍化、債務増大に伴う財政状況の逼迫は、多くの国を悩ませるだろう、と同氏は付け加えた。パンデミックは労働市場、特に最も脆弱な人々に深刻な影響を与えている。低賃金労働者、若年層、女性、過小評価されている集団、自営業者、インフォーマル部門の労働者などである。

「危機の期間中に発生する可能性があるより深刻な事態を防ぐためには、社会保護制度の強化が不可欠だ」と同氏は述べた。

「サウジアラビア主催のG20サミットが歴史的に重要なのには理由がある。第一に、このサミットは数十年で最も深刻な世界的不況の中で開催される。第二に、今回のサミットはG20史上初のオンライン開催である。サウジアラビアは中東で唯一G20参加国なので、同地域におけるサウジアラビアのリーダーシップを体現して示すことが重要だ。我が国は、危機の中でもG20の有効性を確保すべく、本会合を主導するサウジアラビアによる有能なリーダーシップと最大限の努力を祝福したい」とアベゲブリエル氏は述べた。

「イスラム教徒が多数を占めるインドネシアは、サウジアラビアと堅固な関係を築いている。2015年、2018年、2019年のジョコ・ウィドド大統領による訪問は、インドネシアの人々にとってのサウジアラビアの重要性を示している。2017年にサルマン国王による歴史的なインドネシア訪問は、両国間の目覚ましい協力関係を示した」とも発言した。「サウジアラビアとインドネシアの協力が強化されることを願う」。

「サウジアラビアは非常に丹念にG20サミットの準備をしている。インドネシアは2023年のG20サミット主催に向けて、リヤドから学びたいと考えている」。

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