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米国株が新たに記録的高値になる中、アジア株の反応にはばらつき

日本や韓国を始めとするアジアでも、新たな感染拡大の波への懸念は広がっている。(AFP)
日本や韓国を始めとするアジアでも、新たな感染拡大の波への懸念は広がっている。(AFP)
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30 Nov 2020 05:11:29 GMT9
30 Nov 2020 05:11:29 GMT9

東京―米国株は先週、新型コロナウイルス・ワクチンの開発と世界経済の回復への期待感から記録的な高値を付けたが、アジアの株式は30日、新たな懸念を反映してばらつきのある反応を見せた。

日本株式の基準となる日経平均株価は、前日終値より0.1%弱値上がりして2万6657円18銭となった。他のアジア市場は、取引開始直後の値上がり分を早々に失ってしまった。韓国の韓国総合株価指数は0.3%下落して2624.86ポイントとなった。豪州のS&P/ASX 200は、0.8%弱下落し6550.80ポイント。香港のハンセン株価指数もわずかに値下がりし、0.2%安い2万6848.91だった。上海総合指数は1.3%高い3451.31ポイントだった。

Axiのマーケット・ストラテジストであるスティーブン・イネス氏は、株価の上下変動にもかかわらず、投資家たちはビジネスが徐々に平常化していくためにも、ワクチンの開発に注目しているという。

「ワクチンは、パンデミックの大きな混乱が2021年には鎮静化していくことを約束するものだ。経済状況は徐々によくなり、コロナ禍で痛手を被った世界のべての人々が立ち直っていくだろう」と同氏は述べた。

アジアにとって数少ない明るい材料は、中国の製造業部門の購買担当者景況指数(PMI)に見出せる。このPMIは、パンデミックの発生源である中国が、国内製造業の成長に後押しされて、引き続き回復に向かっていることを示した。

米国株式市場の午前中の取引では、基準となる株式指数であるS&P 500がテクノロジー企業株の値上がりにより0.2%上昇し、終値は史上最高の3638.35ポイントとなった。ナスダックも、Apple、テスラ、Zoomなどのハイテク株の値上がりに後押しされて最高値となった。

今月に入ってワクチン開発の進展は、主な指標の二けたの上昇の原動力となってきた。投資家たちは、1930年代以来最悪の世界不況の原因となったパンデミックが制御されるようになる日を心待ちにしている。ワクチンの一つの候補が挫折し、コロナウイルスがなお世界中で感染拡大してる中でも、先週を通してこの楽観論は持続した。

先週前半に史上初めて3万ドルの大台に乗ったダウ工業株平均は、0.1%上昇し2万9910,37ドルとなった。ナスダックは0.9%増の1万2205.85ポイントとなった。

英オックスフォード大学とアストラゼネカの研究グループは、開発中のワクチンの良好な治験結果を公表した。ワクチンへの期待は、米国を始めとする世界各地でのコロナ感染の急拡大によって弱められてきた。米国と欧州の政府は、完成率が急増しているため、ビジネスと旅行に対する制限を再び設けようとしている。

日本、韓国を含むアジアでも、新たな感染拡大の波への懸念が増大している。東京都内では、一日当たり数百人の新規感染が報告されており、しばしば新規感染者数の記録を塗り替える日が出ている。ジョンズ・ホプキンス大学の集計データによれば、世界のコロナウイルスの疾患による死者は、140万人以上に達している。

OPEC加盟国はサウジアラビアの主導の下、30日にオンラインの会合を開く。コロナによるロックダウンが原油需要を抑え込む中、加盟国がどれだけの石油を産出するべきかについて、再び決定を下すためだ。OPECは不安定な石油価格の引き上げを図るため、来年まで減産を延長するとみられている。

OPECは、加盟国と、ロシアが主導するいわゆるOPECプラスの追加加盟国の間で合意を取り付ける必要がある。

エネルギー取引の分野では、基準となる1バレルあたりの米国原油価格が48セント下落して45.05ドルとなった。国際基準であるブレント原油価格も、48セント下落して1バレルあたり47.70ドルとなった。

対米ドルの円相場は、1ドルあたり104.07円からわずかに下落して103円89銭となった。対ユーロのドル相場は、1ユーロあたり1.1962ドルから1.1974ドルに上昇した。

AP

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