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レバノン系米国人エンジニア、画期的なコロナ消毒技術で表彰

レバノン出身のモンゼル・ホーラーニー氏は、コロナウイルスを消毒するバイオディフェンス・フィルターの発明についてENRの最高評価を受け、2021年ENRアワード・オブ・エクセレンスを受賞した。(IVP)
レバノン出身のモンゼル・ホーラーニー氏は、コロナウイルスを消毒するバイオディフェンス・フィルターの発明についてENRの最高評価を受け、2021年ENRアワード・オブ・エクセレンスを受賞した。(IVP)
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16 Apr 2021 10:04:58 GMT9
16 Apr 2021 10:04:58 GMT9

アラブニュース・ジャパンレバノン系アメリカ人のエンジニアで、Integrated Viral Protection and Medistar(本社・ヒューストン)CEOのモンゼル・ホーラーニー氏は、エンジニアリング・ニュース・レコーズ(ENR)の最高評価を受け、2021年ENRアワード・オブ・エクセレンスを受賞した。新型コロナウイルスと戦う技術の進歩に向けて、大きな貢献を果たす可能性がある屋内エアシステムの発明に対して贈られたもの。

コロナ禍が広がる中、そうした状況を制御するための技術的応用や戦略が数多く打ち出されているが、各種の研究によって、とりわけ人が密集し、換気のゆきとどいていない屋内環境でのウイルスの空気感染に関する有力な証拠が示されている。

ホーラーニー氏が発明したのはIVPバイオディフェンス・インドア・エア・ポリューション・システムという空気清浄システム。昨年8月に発表され、テキサス州の研究機関によって、空気中のコロナウイルスやその他の病原体を即座に一回の動作で捉え、消毒することが証明された。

ホーラーニー氏のこの発明品は、優れた高性能粒子エア(HEPA)フィルターであり、99.999%のコロナウイルスを捕集、消毒する。これは、超高熱の層状のニッケルフォームメッシュを使用したデザインによって実現したものだ。このメッシュの層は、暖房装置や換気装置、冷房システムで使われている一般的な空気フィルターと連動して機能するようになっており、屋内のコロナウイルスの空気感染のリスクを減らす効果を発揮する。

光っているのが超高熱ニッケルメッシュを使用したバイオディフェンス・フィルター。空気中のウイルスやその他の病原体を消毒する。(IVP)

ホーラーニー氏は、2020年4月、世界的なコロナウイルスの感染拡大に対応してIVPを創立。営利企業ではあるが、研究開発に励み、屋内環境での生物的脅威の伝播を軽減するバイオディフェンス(生体防御)の解決策を提供する技術を応用し、コロナウイルス対策に貢献するという崇高な目的を持っている。

「私は、この名誉ある賞を受けたこと、またIVPのような評価の高い会社の中にいることを光栄に思っています」。ホーラーニー氏はこのように述べた。

「コロナ禍が始まるや否や、屋内に人が再び安全に集まれるようにするための解決策が必要になると確信しました。今は屋内の空気の重要性を再認識し、将来世代を守る技術によって、世界を再び安全で開かれたものにするためのまたとない機会です」。ホーラーニー氏はこう付言した。

今回の発明品は、コロナ禍での緊急時の使用についての認可をアメリカ食品医薬品局(FDA)から受けたほか、2020年におけるコロナとの戦いのための最高の革新性を有しているとして、アメリカ機械学会からも認められた。

バイオディフェンス・インドア・エア・ポリューション・システムは既に、コロナ感染に対する追加的措置または防止措置として、米国各地の医療センター、オフィスビル、学校やその他の企業ビルで急速に使われはじめている。また、この製品は、商用および家庭用のHVACシステムとして改良を加えたり、強力な空気清浄能力を有する移動ユニットとして取り付けたりすることが可能だ。こうした工夫により、屋内環境における空気清浄技術の応用能力を高めると同時に、空気中の病原体と真菌胞子の両方を効果的に除去することを保証している。

空気中の微液滴を捕集する機械的なフィルターシステムで既存の空調システムを補完することによって、締め切った空間に浮遊するウイルスを伴った粒子が集まる可能性を低くするか、または排除さえできるようになる。その結果、ウイルスにさらされる人の数をも減らすことができるようになるのだ。

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