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貿易摩擦と税金の引き上げを受けて日本では輸出入が下落

2016年2月18日、東京の埠頭のコンテナヤードのクレーン車の上を飛ぶ飛行機。(AFP)
2016年2月18日、東京の埠頭のコンテナヤードのクレーン車の上を飛ぶ飛行機。(AFP)
20 Nov 2019 04:11:11 GMT9

AP通信、東京

10月の日本の輸出額は前年同期比で9.2%下落した。これは過去3年間で最大の下落幅であり、米中貿易摩擦と韓国との関係悪化による需要減を受けた結果である。

アメリカと中国が互いに関税を掛け合う貿易戦争はアジア全域に悪影響を及ぼし、製造業やサプライチェーンに特に悪影響が生じている。

水曜日に公表された税関のデータによると、輸入額は15%近く減少し、日本は4ヶ月ぶりに貿易黒字になった。

貿易の減退を示すデータは、石油価格の下落を反映するものでもあるが、それだけではなく10月1日に消費税が引き上げられたことで成長の支柱である消費者が買い控えを行なっていることで経済に圧力が蓄積していることも反映している。

アメリカへの輸出は前年同期比で11%下落し、下落は3ヶ月連続となった。自動車、自動車部品、及び機械製品の輸出が下落している。アメリカからの輸入は前年同期比で17%下落したと財務省が水曜日発表した。

日本の最大の輸出相手国である中国への輸出は10%下落した。

10月には韓国との相互貿易は41%下落した。隣国でもありアメリカの同盟国同士でもある日本と韓国は、長年の歴史問題に起因する敵対感情とハイテク製品の輸出に関する係争を受けて過去数十年間で最悪の関係となっており、輸出額も輸入額も下落している。

全体では、輸入額は計6兆5600億円(605億ドル)となり、輸出額は6兆5800億円(606億ドル)となった。貿易収支は173億円(1億5900万ドル)の黒字となった。

アナリストらは、輸出製品の価格の低下が数字をさらに下げる要因となったとしつつ、向こう数ヶ月需要の下落が続くと予測している。

価格変動を調整した場合、10月の輸入額の下落は前年同期比で2.3%にとどまると、Capital Economicsのトム・リアーマウス氏はコメントで述べた。

この数字は「国内の需要は10月に消費税が引き上げられたにも関わらず比較的堅調だったとの私たちの見方を裏付けるものです」と同氏は語った。

しかし、世界規模で需要が比較的低迷していることから、輸出量は2020年にはさらに落ち込むことが示唆される。リアーマウス氏は、輸出額は今年2%の下落となり、来年には2.7%下落するだろうと予想している。

国内に目を向けると、消費税率は8%から10%に引き上げられたが、過去の引き上げほどの影響はなかったようだと経済の専門家らは言う。

ハイテク産業の低迷、特にコンピューターチップメーカーの低迷も下げ止まったとみられており、今後この分野で回復が見られるのではないかとも希望が広がっている。

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