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バーレーンと中国の銀行5000万ドル規模のVCファンドを立ち上げMENAのデジタルシルクロードへのゲートウェイに

バーレーン沿岸警備船は、2019年6月26日にマナマのフォーシーズンズバーレーンホテルの外の水域で警備を続けています。(AFP)
バーレーン沿岸警備船は、2019年6月26日にマナマのフォーシーズンズバーレーンホテルの外の水域で警備を続けています。(AFP)
22 Nov 2019 12:11:33 GMT9

記者  ドバイ

バーレーンのアル・サラム銀行(ASBB) と中国を本拠とするMSAキャピタル (MSA) が提携して5000万ドル規模のベンチャーキャピタルファンド「アル・サラム - MSA バーレーンファンドI (MECベンチャーズ)」を立ち上げることが発表された。

リリースされた声明によると、同ファンドはバーレーンを入り口に1.5兆ドルの規模を持つMENA (中東北アフリカ) マーケットに入り込み、中国の革新的テクノロジーとビジネスモデルを結び付ける投資機会を狙って投資していく。

さらに同声明によると、MECベンチャーズは初の民間ファンド、民間ベンチャーとして中国・中東の資本マーケットとテクノロジーマーケットを結び付けていこうとしている。バーレーンは最近投資事業有限責任組合法を成立させたばかりであるが、MECベンチャーズはこの法律の下で設立される投資事業有限責任組合第一号となるものと思われる。

声明では「この地域には共通言語、類似のニーズのパターンを持つ4億の人々がいてモバイル機器が広く浸透しています。地域の投資機会は熟していますが、テクノロジーを中心に据えた各国マーケットにはまだ大きな空白があります」と述べられている。

ファンドは資本とテクノロジーの流れ、2つの地域の協力関係の先陣を切って進み、中国のハイテク産業で切り拓かれたベストプラクティスを収益化していこうとしている。MECベンチャーズはeコマース、フィンテックあるいはビッグデータ・人工知能・クラウドコンピューティング等のテクノロジーエコシステム実現手段、流通、ネットワーキングシステムなど多岐に渡る分野に投資していく予定である。

アルサラム銀行バーレーンのグループCEOラフィク・ナイェド氏は「アルサラム銀行バーレーンは業界に関する深い専門性を有するMSAと互いに補い合いながら、成長著しいMENA (中東北アフリカ) 地域の資本や投資機会へのアクセス機会を提供できる独自の位置にいます」と語った。

ナイェド氏は何千年にもわたって東西交易の架け橋となってきたバーレーンはこの先駆的なパートナーシップを実現させるのに最適な国であると述べた。

同氏はまた「MECベンチャーズは中国拠点の最先端テクノロジーと専門性を活用しつつ拡大していく地域のベンチャーキャピタル業界で大いに活躍していくことでしょう」と語った。

MSAキャピタルのマネージングパートナー  ベン・ハーバーグ氏は、モバイル機器の普及、高いARPU値、若年人口の多さ、マーケットの空白の大きさ (eコマース普及率の低さ、銀行非利用者の多さなどのファクターで表される) などが組み合わさった結果MENAは理想的な投資機会が見出される地域になっていると語る。

「我々は、中国のアイデアに基づくモバイルファーストのビジネスモデルを適用することによってMENA地域はますます加速しながら転換点に近づきつつあると考えています」と同氏は述べた。

ハーバーグ氏はさらに「私たちはアルサラム銀行バーレーンと提携してMECベンチャーズを設立すること、それによりバーレーンがMENA地域への超効率的で利用しやすいゲートウェイとなることを誇りに思います。私たちは規制当局、起業家、戦略的パートナー企業などとも協力しつつ新たなビジネスモデルを展開し地域発展のハブとしての役割を担っていきます」と述べた。

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