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OPECプラスによる市場安定化努力で価格変動が50%低下:KAPSARC

新たな研究によると、新型コロナパンデミックの最中とそれ以前の両方で、OPECプラスによる余剰生産能力の管理により原油価格の変動が最大50%低下した。(ロイター/ファイル写真)
新たな研究によると、新型コロナパンデミックの最中とそれ以前の両方で、OPECプラスによる余剰生産能力の管理により原油価格の変動が最大50%低下した。(ロイター/ファイル写真)
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30 Nov 2022 07:11:09 GMT9
30 Nov 2022 07:11:09 GMT9

アラブニュース

  • パンデミックによる需要ショック時にOPECプラスによる市場安定化努力は平均価格を18ドルから54ドルに上昇させたようだ

リヤド:新型コロナパンデミックの最中とそれ以前の両方で、OPECプラスによる余剰生産能力の管理により原油価格の変動が最大50%低下した。キング・アブドゥラー石油調査研究センター(KAPSARC)が「エネルギー・ジャーナル」に発表した新たな研究が明らかにした。

サウジ通信(SPA)が伝えるところによると、「石油市場の安定化:OPECとその同盟国のパフォーマンス」と題したこの研究は、パンデミックによる需要ショック時にOPECプラスによる市場安定化努力は平均価格を18ドルから54ドルに上昇させた一方、パンデミック前には平均価格を2.50ドル低下させたようだと強調している。

石油価格の変動の低下は、パンデミックへの調整のマクロ経済的なコストを低下させ、社会福祉の向上に貢献した。

この研究は経済モデルを立て、OPECプラスが余剰生産能力を使用して石油市場の安定化を試みなかったと仮定した場合に原油価格がどうなっていたかを計算した。

KAPSARCのファハド・アルアジュラン所長は次のように述べている。

「OPECは需給へのショックを相殺するスイングプロデューサーとして機能することで、価格変動を直接低下させるうえで重要な役割を果たしている。OPECの余剰生産能力政策はこの戦略目標を達成するための効果的な手段である」

レポートの共著者であるホッサ・アルムタイリ研究員は次のように述べている。「石油市場安定化が世界経済に対して持つ価値は相当なものである。

以前の査読済み研究における我々の計算によると、OPECプラスがその年間余剰生産能力を管理することで世界のGDPは約2000億ドル上昇する」

石油価格安定化の経済的重要性は、世界の石油需要と非OPEC国の石油供給の硬直性に由来する。

需給にショックが加わった場合、市場の平衡を回復するために比較的大幅な価格調整が必要となるとSPAは伝えている。

結果として生じた価格変動が世界経済に与える負の影響は、石油が国際貿易における主要なコモディティであることで増幅された。

エネルギーマクロ・ミクロ経済学プログラムディレクターのアクセル・ピエル氏は次のように述べている。

「本研究の対象期間は2021年8月までだが、OPECプラスによる市場安定化努力は現在まで一貫して続いていると考えられる。十分なデータを入手できれば、我々のモデルを使用してその影響を定量化する予定である」

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