日本の日経株価平均は月曜、1週間以上ぶりの安値で終了した。輸出業者が円高の圧力を感じている一方で、投資家は、日銀が早ければ今週にも景気刺激策を微調整せざるを得なくなると見込んでいる。
日経平均は1.14%安の25,822.32と、1月5日以来の安値で引けた。より幅広い銘柄が対象のTOPIXは0.88%安の1,886.31だった。
円はドルに対し5月以来の高値となる127.215円をつけた。投機筋は、インフレ圧力が高まる中で日銀がイールドカーブコントロールを維持できなくなるという見方を強めている。
日銀は水曜に政策を決定する。先月は10年物国債の利回りの範囲をゼロ付近から-0.5%~0.5%へと倍増させ、市場にショックを与えた。
この指標利回りは月曜、0.51%に達し、2日間にわたり上限目標を超えた。
「市場の反応は少し行き過ぎだったと考える向きが多い」と、野村證券の池田雄之輔チーフ・エクイティ・ストラテジストは述べた。
「銀行株の買いと、日経225先物の売りは、日銀が(政策を)急速に正常化するとの見方に基づいていたが、実際にはそうならないようだ」
池田氏は、水曜の日銀の政策決定後、最近の動きがいくらか反転すると予想しており、日経平均は3月末までに26,500円になると見込んでいる。
銀行株は先週、5年ぶりの高値に急騰したが、投資家は月曜、すでに資金を引き揚げていた。銀行株は、東京証券取引所の33業種の中で最もふるわず、2.94%の下落となった。
自動車株も軟調で、日産は1.69%の値下がり、スズキも1.63%下落した。
ユニクロを運営するファーストリテイリングは1.96%安だった。
一方、任天堂は、取引開始時に約1年ぶりの安値まで値を下げたが、その後反発し、0.3%高となった。
化学企業のデンカは、利益予想の下方修正を受け15.92%下落し、日経平均採用銘柄の中で圧倒的な下げ幅となった。
医薬品メーカーのエーザイは、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の日本での製造販売承認申請を発表し、2.06%上昇した。
ロイター