大歓声の中、右手を突き上げ、ダイヤモンドを一周した。ドジャースの大谷がメジャー史上初の「43本塁打、43盗塁」に到達。勢いは止まらない。
二回に二盗に成功。八回にダイヤモンドバックスの救援右腕シーウォルドが2ストライクから投じた3球目の速球を左中間スタンドにはじき返す。敵地チェース・フィールドでの初本塁打だった。
8月23日、史上6人目の「40本塁打、40盗塁」を1盗塁とサヨナラ満塁本塁打で同日に達成。この日も一気に成し遂げた。
大谷は打撃について「微妙なところから崩れていく。そこに気を付けながら、毎日調整したい」。前日29日は5打数無安打に終わったが、見事に立て直してみせた。
ロバーツ監督は「信じられない。それ以外の言葉は思いつかない」と驚くばかりだ。今季の大谷は打者専念。登板はできないが、開幕から打線をけん引している。「指名打者の役割をしっかりこなしてくれている。彼が毎試合、4度か5度打席に立つことで勝つチャンスが生まれてくる」と笑顔を浮かべた。
地区2位の相手との大事な4連戦初戦。ドジャースは10―9と競り勝ち、ゲーム差を5に広げた。「ポストシーズンに進出してワールドシリーズに勝つことが目標。自分の数字は後からついてくればいい」というのが大谷の姿勢。レギュラーシーズンは残り1カ月。勝利のために打ち、走っていく。
時事通信