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アラブ世界がヒット番組『フレンズ』をいまだに好きな理由

レギュラー出演者たちが再集結して、番組の舞台裏を語る特別番組に出演する。『フレンズ』には世界中にファンがおり、5月27日のスケジュールを開けてポップコーンを買いだめしている。(スクリーンショット)
レギュラー出演者たちが再集結して、番組の舞台裏を語る特別番組に出演する。『フレンズ』には世界中にファンがおり、5月27日のスケジュールを開けてポップコーンを買いだめしている。(スクリーンショット)
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26 May 2021 03:05:31 GMT9
26 May 2021 03:05:31 GMT9

約27年前、視聴者は、その後の10年間、視聴率、話題、タブロイド紙を支配し続けることになるこの番組を初めて見た —— 『フレンズ』だ。

今、裏話を扱う特別番組のためにキャストが再集結し、世界中のファンは5月27日のスケジュールを空け、ホップコーンを手に待っている。

極めて楽観的なテレビ局の役員でさえ、(男女3名ずつ全員白人、全員容姿端麗な20歳代6名の友人同士の人生を追った)この連続ホームコメディが享受し続けるとてつもない成功を夢見ていたとは思えない。

作家の設定での大きな仕掛けは、6名の登場人物を普通で手の届きやすい存在にしつつ、いくらかの深みを持たせ、二次元的なステレオタイプ以上のものになるような可変性を持たせたことだ。したがって、誰もが登場人物の中に自らを、あるいは友人を見出す。ぼんやりした女たらしで必死に頑張る俳優ジョーイ、あるいは、いつもイライラして心配性のロス、偉そうではあるが根は悪くないモニカ、世間知らずのお嬢様レイチェル、皮肉屋で危なっかしいチャンドラー、変人でしばしば洞察力に富み、自由な精神を持つフィービー。

UAEに拠点を置くファンのヨムナ・タハ氏は、アラブニュースに「登場人物に多様性があり、誰もが何らかの形でドラマに共感するため、多くのアラブ人が見ていると思います」と話した。

番組の238話が比較的に無名だった6名の主役をスーパースターにし、63のエミー賞候補になり(受賞歴6)、たくさんの「ザ・レイチェル」を生み出し(報告によれば時代を問わず最もリクエストの多い髪型)、世界中の独立系放送番組で数え切れないほど放送された(『USAトゥデイ』によれば、これにより、6名のやり手のスターは今でも各々毎年約2,000万ドルの純益の何割かを手にしている)。その人気は、当時も今も驚くべきものだ。国際的なネットワークで世界に広がっているため、おそらく『フレンズ』のファンは第3世代に入っているだろう。

この番組の238回のエピソードに出演したことで、比較的無名だったレギュラー出演者6人が大スターになり、エミー賞で63のノミネートを獲得した(うち6つは受賞)。(AFP)

そして中東はその魅力を免れているとはとても言えない。アラブニュースは、番組の普遍性を称賛する何人かの世代の異なるファンに話を聞いた。22歳のアリア・ナバルシ氏は「世界のどこにいても『フレンズ』が見られて、まるで家にいるようです」と話した。

「これは正統派の番組です。視ていると、完璧で健全な友情とはどのようなものかを思い出させてくれます」と話したのは24歳のアミーン・クンバルギ氏だ。

42歳のサウヘイル・ハルワニ氏にとって『フレンズ』は人生の半分以上を一緒に過ごした相棒だ。

「私はDVDの発売を毎回待っており、いつも(すぐに)買っていました」とハルワニ氏は言う。「今でも見ています。時間があれば、Netflixでも見ています。」

シーズン4 エピソード15でチャンドラーは、イエメンまで放浪の旅に出かける。下にスクロールして、ユーモラスなクリップをご覧いただきたい。(YouTube)

「私たちの世代は、他の連続ホームコメディもたくさん見ていましたが、私はもう他のホームコメディは見ていません。『フレンズ』でキャストに共感することができます—— 彼らの日常の出来事に共感することができます。 おもしろい点は、彼らが悪い状況を皮肉やおもしろい風に軽く扱うことです」と彼は続けた。「何が起きるかがわかっていても(私ほぼすべてのシーンを覚えています)、それでも笑ってしまいます。例えば、ロスの反応がわかっていても、それでも待ってしまい、毎回笑うんです。」

当然のことながら、誰もが同意するわけではない。タッラ・アル・クハファジ氏(31歳)は、この番組が時代遅れだと感じている。「番組は、とりあえず、いつも冗談の落ちとして、モニカが太っていた事実を使います。太っていることが滑稽であるかのように。 また、舞台が、民族の多様性に満ちたニューヨークだという事実にもかかわらず、番組には有色人種が出てきません。さらに、女嫌いのロスとチャンドラーが様々な場面で10代の女の子に惹かれるという冗談を言いますが、これは問題です。」

番組にアラブの食べ物や文化が登場するシーンは少ないが、その中の1つで、ロスがレイチェルの妹エイミーに「もうお前にはファラフェルを食べさせないぞ」と脅す。下にスクロールして、コミカルなクリップをご覧いただきたい。(YouTube)

確かに、(現在の社会基準に照らせば)『フレンズ』が問題含みであるという主張は理にかなっている。しかし、『ベニー・ヒル・ショー』が多くの人々にとって健全な家族の楽しみだった時代のホームコメディを、実際に現在の社会基準に照らすべきなのかと問うこともまた理にかなっている。ファンの大半はそれは理に叶わないと答えるだろう。そう、民族の多様性はほとんど描かれていない(アラブ人の登場といえば、レイチェルの妹がロスと間違えたファラフェルのセールスマンと空港にいるイエメン人の群衆を除いてほとんどない。空港は、チャンドラーがガールフレンドのジャニスと別れようと苦労していた時に、「イエメンのイエメン通り15」に再度派遣されたんだと、言い訳するエピソードに登場した)。しかし、脚本と演技の完璧さから、それを埋め合わせるには十分だ。21歳のサラ・ケイダーさんにとっては、「見れば見るほどおもしろくなります。決して飽きることはありません」。

MBCは、吹き替えはなかったものの、このインタビューの実施時点で、アラビア語字幕付きで地域で『フレンズ』を何年も放送していた。そのMBCのコマーシャル、PR、CSRのグループディレクターだったメイゼン・ヘイェク氏など、業界内の人物にとって、この番組は、今でもテレビが大衆に人気を博す可能性を持っていることを示す輝かしい例だ。

「このシリーズはコメディジャンルの優れた部分を体現しています」とへイェク氏は述べた。「軽くておもしろく、楽しませてくれ、洞察に満ち、現実の社会問題に立ち向かい、すべての家族に訴えかけ、そして、その中でも最も優れているのは、世界中の観衆がいつでもどこにいても見るのにぴったりなことです。」

ハリウッドのワーナー・ブラザーズ公式スタジオツアーのスポークスマンであるジョン・コロウニス氏はこれに同意する。コロニウス氏は「これはすべて友人に関わる内容です。時事問題とは無関係なので、番組は一切、実際に世界で起きていることとは無関係です」と述べた。「これは彼らの関係性についてであり、彼らの内輪だけに関するものです。ですから、ほとんど色あせないのです。なぜなら冗談は彼らや彼らがいる状況に関するものだからです。」

ヘイェク氏は番組の主役俳優を褒めたが、次のように言い添えた。「脚本家は『フレンズ』の制作に、時代を超えた正統派という違いを生み出しました。」同氏は、中東におけるこの番組の色あせない魅力について、「人間の内面に国境はありません。人々、特に若者は、同じような問題、志、冗談に共感します」と語った。

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