ディーマ・アルクデイル

ジッダ：王国のゲーム・コミュニティは国際的な認知向上と電子スポーツ（eスポーツ）分野の強化を目指している。この国でeスポーツが台頭してきたのは、「サウジ・ビジョン2030」改革プランの下で社会や経済の変化が起こり始めたつい最近のことだ。

「ゲームの選手権は、あらゆるスポーツの選手権と全く同じくらい重要なものです。世界的には電子スポーツと呼ばれています。王国では単にビデオゲームとしか呼びません」と、保険金請求マネージャーを務めるゲームファンの38歳のサウジ人、ワジ・カマルはアラブニュースに語った。

彼は、総合娯楽局長のトルキ・アル・シャイフが総合スポーツ局長だった時、eスポーツの世界的な人気を認識したと述べた。

「この分野にはオリンピック・チームも存在し、大きな国際選手権もこの種類のスポーツで行われています」と、カマルは言う。

「だから彼（アル・シャイフ）は考えました。『そのためのチームを作ろう』。2～3ヶ月の間にサウジアラビアは、世界中の一流ゲーマーたちのリスト入りを果たしました」

サウジのゲーマーたちは世界中のゲーム・コミュニティに接触しようとしていると、カマルは言う。「私たちは彼らから学んできました。中には、一部のアイドル的なゲーマーたちの期待や経験をしのいだ者もいます」と、彼は付け加えた。

「それらのサウジのゲーマーは彼らのことを見て、彼らを追いかけ、そして彼らからあらゆることを学んできました。そして一部の試合で、先生である彼らに勝ちました」

サウジのゲーム・コミュニティは過去2年で拡大したとカマルは言い、こう付け加えた。「これまで知られていなかった人材やスキルが存在します」

ゲーム業界でキャリアを積みたいと考えている25歳のサウジ人デジタルアーチスト、ロザンヌ・バサードは、アラブニュースに次のように語った。「ビデオゲームが私をとてもクリエイティブにしてきました。ビデオゲームに夢中になった後、私はコンセプトアートやキャラクターデザインに取り組み始め、自分自身の冒険や物語を生み出しています。私の目標の1つは、そのようなスキルと作品をゲーム業界と共有することです」

バサードは、「私は幼い頃にビデオゲームをプレイし始めました。母親が『クラッシュ・バンディクー』という名前のゲームを紹介してくれた時からです」と言う。

そして次のように付け加えた。「私はこんなにも小さなデバイスに世界が表示できるということに、これまでずっと強く魅了されてきました。これを自分の最大の趣味の1つと考えています。ビデオゲームがもっと大きな存在に成長し、そのコミュニティに携わる仕事ができることを望んでいます」

コンピューター工学を学ぶ25歳のサウジ人学生アブドゥル・アジズ・ワビは、アラブニュースにこう語った。「私が4歳の時に、兄たちがSNES（スーパー・ニンテンドー・エンターテインメント・システム）を購入しました。それ以来ずっと、趣味としてゲームに関心を持っています」

彼は、「ソニー、ニンテンドー、マイクロソフトの発売するゲーム機はほぼ全て購入しました。私はゲームが信じられないくらい競争的で、極めて楽しいものということを知っています。特に、友だちと対戦している時はなおさらです」と述べる。

ワビは自分の専攻分野と組み合わせたゲームに関するYouTubeチャンネルを始める計画を立てた。「このチャンネルはサウジのゲーム・オーディエンスを対象に、自分自身のアクセサリーを作ることでゲームライフをより簡単にする方法について動画で紹介するつもりです。また私のチャンネルには、漫画ファンや映画ファン、コスプレーヤーを対象とする動画も含める予定です」と、彼は付け加えた。