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ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューの所長、先駆的な保護計画を語る

2年前にElise Marquis氏がヤス・シーワールド・リサーチ&レスキュー所長に就任した。(提供)
2年前にElise Marquis氏がヤス・シーワールド・リサーチ&レスキュー所長に就任した。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューは、ミーナ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。(提供)
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09 Apr 2023 10:04:14 GMT9
09 Apr 2023 10:04:14 GMT9
  • Elise Marquis氏は「私たちのビジョンは、海洋保護をリードして、UAE全体および広い地域での環境保護意識を育むことです」といった。
  • 海洋生態学の専門家で、20年以上に及ぶ経験を持ち、中東を中心に世界中で様々なプロジェクトに 携わってきた。

Zeina Zbibo

アブダビ:Elise Marquis氏は2年前にヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューの所長になった。アブダビのヤス島にあり、シーワールドテーマパークに隣接している施設だ。中東および北アフリカ地域で初めての、海洋研究・救出・リハビリ・野生復帰・教育統合センターと説明されている。

フランスで行われたアラブニュースとのインタビューにおいて、Marquis氏は 20年以上に及ぶ海洋研究やコンサルタントの キャリアと、 当センターのビジョンと課題について話してくれた。

Marquis氏は特に中東北アフリカ地域を中心に 世界中で様々なプロジェクトに 携わってきた。 海洋生態学の専門家で、プランクトンの多様性、炭素と栄養の循環、遠洋(海の上層に関する)食物網のダイナミクス、生態系の機能、沿岸ハビタットの復元などのテーマに焦点を合わせてきた。

「 私の動機は、海洋生態系がどのように機能し、外的要因からどのような影響を大きく受け、どのような回復力を見せくれるかを理解することです」とMarquis氏は言った。

アブダビでの職を引き受けてから、彼女は自身の組織の研究プログラムを開発し、その成功のためのチームを選抜した。今後引き受けることになる様々なプロジェクトに向けて当センターの準備を整えるためには、何よりも、現場機器、実験用水槽システム、実験室設備の使用計画などが必要だったとのことだ。

さらに、 進行中のセンターの開発内容には、政府機関・学術機関・利害関係者との協力も含まれる。

「 ヤス・シーワールド・リサーチ&レスキューのビジョンは、海洋保護をリードして、UAE全体および広い地域での環境保護意識を育むことです」とMarquis氏はいう。

このセンターはユニークな施設となっており、アラビア湾全体の海洋環境に利益をもたらす、教育・研究・救出・リハビリ・野生復帰に焦点を当てた 完全一体型のプログラムを開発する能力があるとのことだ。

「すでに定評のある科学団体と力を合わせ、UAEの海洋保護活動をサポートすることで、 知識が共有され、次の世代の海洋科学者に知識が受け継がれていくハブになることを願っています」。さらには、パブリック・エンゲージメントを高め、人々に海洋の生物多様性を守っていく手助けをしてもらえるようにすることも、一つの目標だと語った。

海洋保護研究者・専門家チームの努力によって、そして最先端の研究所とインフラによって、このビジョンは達成されるだろうとMarquis氏はいう。

この施設には 実験ができる海洋生態研究所がある。345平方メートルの水産養殖施設を備え、生き餌の培養室・繁殖用ストック・生育用水槽・幼生用水槽がある。研究チームは、12.5メートルの研究船を使用してアラビア湾の水域に自ら赴くことも可能だ。

当センターが携わる活動は多岐にわたり、主に3つのプログラムに分かれる。教育、研究、救出・リハビリ・野生復帰だ。

「事前予約した訪問者を施設に受け入れる準備を整えているので、皆さんはすぐに直接見られるようになります」

当センターは、救出・リハビリ・野生復帰プログラムを通じて、環境庁によるアブダビ野生生物救出ネットワークの支援も行っている。

コミュニティへの普及活動と、UAEで行った、2023年を持続可能な年とする宣言に従って、センターは数多くのビーチ清掃イベントを組織しており、そのうち2つはすでに完了している。

「皆さんを教育的な取り組みに巻き込む、このような活動を広げていきたいと考えています」とMarquis氏はいう。「今年、センターでは、一般向けの特別なワークショップと学会を開催する予定です」

センターの活動において大きな柱の一つは、開発するプログラムがアブダビと地域住人にとって有益なものとなるよう、地域コミュニティとの繋がりを持つことだ。他の利害関係者との共同研究や共同保護は、持続的な良い影響を与えるために不可欠なものだ。

「そのためには環境庁、アブダビ、気候変動・環境省といった関連する政府機関と規制および監視計画を実施していくのが一番です」とMarquis氏はいう。

当センターは、当局・大学・学校と長期にわたるかかわりを育み、UAE国民と居住者による海洋科学・獣医学学習を推奨し「UAEで海洋保護の将来のリーダー」になってもらうことを目的としている。

センターには自由に使える救助船団があり、特注の救助ボートと海洋野生生物用救急船舶、毎日24時間体制で対応できる専門家チームが控えている。センターの動物には最先端設備が備えてあり病気や怪我の海洋動物の治療ができ、施設内に医療研究所もある。鳥類用リハビリ区域と海獣・海棲爬虫類用救助プールも多数ある。

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