東京： 東京都知事の小池百合子が日曜、再選挙への出馬で勝利に向かって道筋を整えたようだ。この日本の首都では最近の感染者数の増加によって新たな懸念が引き起こされているものの、彼女は新型コロナウィルスへの対処が認められたことで支持を得た。

67才の小池はたびたび首相候補として浮上しており、彼女のパンデミックに対する率直なやり方は大衆からの称賛を獲得している。それは、批評家たちが言うところの、スピード感に欠けぎくしゃくした安倍晋三首相の当初の対応とは対照的だった。

防衛大臣と環境大臣を務めたことのある小池は、日本経済の約20%を占める東京を感染第二波に対して備えさせること、および2020年オリンピック夏季大会がコロナウィルスのために延期されたことを受け、来年開催予定のオリンピックを「簡素化」することに国民の理解を得ることを約束している。

「彼女は地すべり的勝利を収めるでしょう」と、独立政治アナリストの伊藤惇夫は述べ、5月後半の調査で約70%が彼女を支持したと指摘した。一方、彼女の対抗馬は分裂しており、安倍の自由民主党は候補者を立てていない。

洗練されたコミュニケーションスキルを持つ元TVアナウンサーの小池は3月後半、東京がコロナウィルスによるロックダウンに直面する可能性があると警告し、それに対処するため早期の非常事態宣言を要求した。

彼女は次に、4月に非常事態が宣言された後、どの企業が営業停止の対象となるかをめぐり、安倍政府とやり合った。

日本では他の国を苦しめたようなウィルスの爆発的大流行は起こらなかったが、約1,400万人の人口を抱える東京の感染者数は、全国約19,000人のうちの6,400人近くを占めている。

木曜、この大都市は2ヶ月ぶりの多さとなる107人の新たな感染者を確認したが、低迷する経済の回復を切望する政府は、5月25日に解除した非常事態を再び課すことは計画していないと述べた。東京では金曜にさらに120人の新規感染者が見つかったと、日経新聞が報じた。

小池は、パンデミックの影響により来年のオリンピックはより必要最小限の開催とする必要があるかもしれないと述べているが、延期のための巨額の費用を誰が負担するのか、および2021年に本当に大会が開催できるのかは、明確になっていない。

その他の課題と共に、彼女は同都市の財政再建や、高齢化する人口への対処にも直面する。

これまで何度か政党を変え、安倍の保守的な考え方の多くを共有する小池は、2016年に自民党から離脱して立候補を成功させ、東京初の女性都知事になった。

1年後、彼女は自民党を権力の座から追い出すことを願って新たな政党を結成したが、この願いは早々に打ち砕かれた。

ロイター