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初の女性国連難民高等弁務官・緒方貞子氏、92歳で死去

2012年9月21日、ニューヨークで大西洋評議会による2012年度地球市民賞の受賞後に話す緒方貞子氏。(AFP)
2012年9月21日、ニューヨークで大西洋評議会による2012年度地球市民賞の受賞後に話す緒方貞子氏。(AFP)
29 Oct 2019 10:10:14 GMT9

AFP、東京

国連難民高等弁務官に任命された初の女性、日本の緒方貞子氏が92歳で死去したと、日本の外国援助機関が火曜日に伝えた。

緒方氏は世界中の難民や国内避難民を支援する取り組みにより広く尊敬され、1991年から2000年にかけては紛争地域へ訪問することを重視した。

湾岸戦争後、イラクからのクルド難民を支援するために働き、旧ユーゴスラビアとルワンダの難民危機に取り組んだことでも知られた。

彼女はUNHCRの信用を再確立したと評価され、元国連事務総長ブトロス・ブトロス=ガリの後継者とも目されていた。

穏やかな物腰のこの小柄な女性は、西側諸国の間の激しい政治的紛争にもかかわらず、旧ユーゴスラビアにおける精力的な活動により人道問題に世界の注目を集めることに成功したことに対して特別な賞賛を得た。

また2003年から2012年まで、自国の開発援助機関である国際協力機構(JICA)の代表も務めた。

彼女は情熱的な難民権利擁護者として知られ、彼らの窮状に対する「理解と思いやり」を促した。

「私は自分の目で、すべてを失った人々、愛する人を殺された人々、家や暮らしを破壊された人々、そして着の身着のままで真夜中に逃げざるを得なかった人々の目の中の絶望を見てきました」と彼女は2000年に行ったスピーチで語った。

「しかし、私はまた、希望以外のすべてを失った多くの人々の勇気と立ち直る力も目撃しました。難民は私たちの時代の偉大な生存者であり、彼らは私たちの尊敬と連帯に値します」

緒方氏は10月22日に亡くなったが、彼女の死は火曜日まで公表されなかった。

日本の茂木俊光外務大臣は緒方氏の死に際し声明を発表し、2012年から2016年まで同省の顧問も務めた同氏が「難民や貧困、紛争などの地球規模の問題の最前線で優れたリーダーシップを発揮した」と述べた。

緒方氏は1927年に東京で著名な政治家の家庭に生まれ、曽祖父は犬養毅首相、祖父は芳澤謙吉外相。

父親が外交官として働いていたアメリカや中国を含め、幼少期を海外で過ごした。

東京の聖心大学を卒業後、ジョージタウン大学で修士号、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得した。

1976年に国連で日本人女性として初めて国の代表を務めた後、1982年から1985年まで国連人権委員会で日本代表を務めた

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