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今こそコロナを違った目で見る時

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18 Jun 2021 12:06:13 GMT9
18 Jun 2021 12:06:13 GMT9

カルドン・アズハリ

東京:日本の医療専門家である圓井順子氏は、新型コロナウイルス感染者数の評価について違った見解を示しており、その数字はさほど劇的ではないのかもしれない。

看護師でメディカルリサーチ社代表取締役の圓井氏はアラブニュース・ジャパンのインタビューで、1918年から1920年まで流行したスペイン風邪の重傷者や死者の数と比較しても、治療技術やワクチン開発技術の発展を加味すれば、一概に壊滅的だと悲観する必要はないと語る。

もちろん、現在の世界的感染拡大は、ブラジル、米国、西ヨーロッパ、インドなど世界各地で大きな打撃を与えており、人々や医療、経済への影響は相当なものである。

それに比較すると、日本は感染者が少なく34位である。圓井氏は100年前にはなかった検査方法の進歩により、今回はウイルス感染者数の情報が多く、発症者だけでなく感染してもほとんど症状がないか無症状の人まで含んでいると見ている。

しかし、検査が優れていたとしても、周囲に感染を広める人とそうでない人の境界線はあいまいだ。日本が直面している一つの大きな課題は、オリンピックで多くの人々がやってくることであり、自国を出国前(2回のPCR検査)、入国後(抗原検査)の検査体制を検討中である。また、日本は2月にファイザー製ワクチン、5月末にモデルナ製とアストラゼネカ製ワクチンを承認した。

国内で1回目の接種を終えた人は15.2%、2回接種した人は5.6%と、米国やチリなどと比べると少ない。日本が承認した3種のうち2種(ファイザーとモデルナ)を含む新しいワクチンの多くは、ウイルスそのものを実際に患者に導入しないmRNAワクチンであるが、患者のDNAには影響を及ぼさないとされている。

圓井氏によると、ワクチン接種による副反応(アナフィラキシーショック)が予想されるが100万人当たり2人〜11人と限定的であり、厚生労働省においても安全性に関する重大な懸念は認められないとされている。接種部位の局所的な赤みや腫れ、発熱等があるが、人によって多少異なる。2回目接種後の方が副反応は大きく出るという報告もある。ワクチン接種前後で体調の変化を認めた場合は、医師に相談することが勧められる。

一方で、現時点で高い有効率を示しているワクチンではあるが、発症を100%抑えるわけではないという側面もある。

また国内では、ワクチンとの因果関係は精査中であるが、5月30日までに135名がワクチン接種後に死亡している。

いまだ新型コロナウイルスとの闘いの渦中ではあるが、客観的な情報を冷静な眼で見ていく必要がある。

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