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バイデン氏はオーストラリア、インド、日本と「自由で開かれた」太平洋を求める

ジョー・バイデン米国大統領(左から2番目)、インドのナレンドラ・モディ首相(左)、日本の菅義偉首相(中央)、オーストラリアのスコット・モリソン首相(上中央)が、2021年9月24日、ワシントンDCのホワイトハウスで初めて対面形式で開かれたクアッド首脳会議の座席についている。(資料写真/AFP通信)
ジョー・バイデン米国大統領(左から2番目)、インドのナレンドラ・モディ首相(左)、日本の菅義偉首相(中央)、オーストラリアのスコット・モリソン首相(上中央)が、2021年9月24日、ワシントンDCのホワイトハウスで初めて対面形式で開かれたクアッド首脳会議の座席についている。(資料写真/AFP通信)
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25 Sep 2021 11:09:38 GMT9
25 Sep 2021 11:09:38 GMT9

ジョー・バイデン大統領とオーストラリア、インド、日本の首脳は、24日、初めて対面形式で一堂に会したサミットの中で、中国を遠回しに非難しながら、安定した、開かれた、民主的なインド太平洋の実現に向けて協力することを約束した。

中国の台頭に直面する中で米国のリーダーシップを強固なものにするバイデン大統領の最近の取り組みの中で、いわゆるクアッドは、アジア全域に新型コロナウイルスのワクチンを提供する共同計画を進めることに合意し、新しい気候イニシアチブを立ち上げ、4ヶ国が毎年のサミット開催を開始すると発表した。

これら4つの民主国家の首脳らは、中国について明確に言及することなく、共同声明の中で「国際法に根ざし、強制に屈しない、自由で開かれた、ルールに基づく秩序を促進する」ことに全力で取り組むと述べた。

「我々は、法の支配、航行及び上空飛行の自由、紛争の平和的解決、民主主義の価値、国家の領土保全を支持する」と、首脳らは述べた。

「自由で開かれた」というフレーズは、重要な国際航路への脅威を含め、膨れ上がる中国の経済的、外交的、軍事的プレゼンスに対する懸念を表す言葉になっている。

オーストラリアのスコット・モリソン首相は、会談の冒頭、4つの「自由な民主主義国家」は「強く、安定した、繁栄する地域」の構築に取り組んでいると述べた。

日本の菅義偉首相は、このサミットが4ヶ国の「自由で開かれたインド太平洋という共通のビジョン」を示すことになったと述べ、他方でインドのナレンドラ・モディ首相は、マイノリティの権利に関する自身のこれまでの取り組みが国内で物議を醸してはいるものの、クアッドで「共有された民主主義の価値観」を歓迎した。

各国首脳が中国について公に言及することを慎重に控える中、菅総理は会談の中で、中国政府が海上で自己主張を強め、香港の特別な地位を踏みにじり、少数民族のウイグル人を大量投獄していることに関して「強い懸念」を表明したと、日本の外務省の吉田朋之報道官が語った。

ロシアや中国のような強権的な専制政治が行われている時代に、民主主義国家はその能力を証明する必要があるとよく語っているバイデン氏は、クアッドの本質が行動であることを示そうとした。

「我々は、長い協力の歴史を持つ4つの主要な民主主義国家だ。我々は物事の対処の仕方を知っており、この挑戦を受けて立つ」と、バイデン氏は述べた。
インドは、来月末までにジョンソン・エンド・ジョンソン製の1回接種型ワクチン800万回分を輸出すると発表した。

「これはクアッドからインド太平洋地域に即時に提供される」とインドのハーシュ・バルダン・シュリングラ外務次官が記者団に語り、「質の高い手頃な値段の」ワクチンを供給することを誓った。

これは、数は控えめながらも、(バイデン大統領は今週これまでに、米国が追加で5億回分のワクチンを世界に寄付することを約束している)、インド政府が同国の深刻な新型コロナウイルスの流行に対処するためにワクチンの輸出を停止したことを経て、インドの巨大な製薬業界が復活したことを意味する。

3月のバーチャル会議では、クアッドの首脳らは、インドが製造、日本と米国が資金提供、オーストラリアが物流管理を行うことで、2022年末までに10億回分以上のワクチンを供給すると発表した。

バイデン大統領にとっての別の重要な優先課題として、クアッドの首脳らは、温暖化する地球を2050年までに排出量実質ゼロへと導くことを目標に、グラスゴーで開催される次の気候サミットで、4ヶ国全てが「野心的」な発表を行うと述べた。

インドは現在までのところ、歴史的に世界温暖化の大部分の要因となってこなかった新興経済国にとって、大規模な削減は現実的ではないと主張して、排出量については必ずしも約束しておらず、炭素強度の削減のみを公約している。

重要な取り組み分野の1つとして、クアッドの首脳らは、海運において2030年までの排出量の削減に取り組む作業部会を立ち上げ、ロサンゼルス、ムンバイ、シドニー、横浜の主要な港の間で調整を行うと発表した。

インドは、死者を出した昨年の国境での小競り合いを受けて緊張が高まっているにもかかわらず、中国を集団で攻撃するという認識に関しては、最も慎重な態度を取ってきている。

米国政府高官は、クアッドは、協力関係の拡大を模索しているとはいえ、これを軍事同盟とは見ていないと強調した。

米国は先週、オーストラリアとイギリスとの間で、機密核技術の共有を含む別の同盟「オーカス」を発表したところだ。

オーカスでは、オーストラリアが原子力潜水艦を手に入れる。引き渡しは数年後になるとはいえ、この発表は世界中に波紋を呼び、中国を怒らせ、これとは別に、オーストラリアに従来型の潜水艦を販売するという既に交渉済みの契約を破棄されたフランスとの間で激しい対立を生じさせることになった。

モリソン首相は、クアッドを「非常に現実的な取り組み」としながらも、これは「我々が望む常に強制のない地域」の構築の一環であると述べた。

日本、米国、インド、オーストラリアの首脳は、新型コロナウイルスワクチン、クリーンなエネルギー、宇宙などの分野で協力することに合意したと、日本の菅義偉首相が24日にワシントンで開かれたクアッド会議の後に述べた。ロイター通信が報じた。

菅総理はまた、記者団に対し、4ヶ国の首脳は毎年首脳会談を開催することで合意したと述べた。

AFP

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