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日本の警察が大阪の火災で男性の自宅を捜索

金曜日に火災が起きた日本西部の大阪にあるビル。2021年12月18日(土)撮影。(資料写真/AP)
金曜日に火災が起きた日本西部の大阪にあるビル。2021年12月18日(土)撮影。(資料写真/AP)
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18 Dec 2021 06:12:32 GMT9
18 Dec 2021 06:12:32 GMT9

土曜日、日本の警察は心療内科クリニックの患者の1人の自宅を捜索した。火災では8階建ての1フロアが焼け、閉じ込められた24人が死亡した。

大阪府警の捜査員はAP通信に対し、その男性が火災に関与した疑いがあると述べた。ビル火災の1時間半前にこの男性の自宅でぼやが起きていた。捜査員によると、自宅からは患者登録カードが見つかっている。

男性は生存が確認された重体の3人の1人だと考えられている。逮捕者は出ておらず、男性が取り調べを受けられる程度に回復するまで時間がかかる可能性がある。

日本のメディアが取材した目撃者によると、1人の男性が大阪市内のクリニックに立ち入り、持っていた紙袋を受付机のそばにあった暖房器具近くに置き、蹴り倒した。紙袋から液体が漏れ出て発火し、フロア全体が炎と煙に包まれた。

目撃者の証言からは、犠牲者たちが空気を求めてあえぎ、8階建てビル内のクリニックで必死に出口を見つけようとしたことがうかがえる。当局によると、エレベーターも非常階段もクリニックの外にあり、出口は1つしかなかった。

土曜日、警察と消防職員は大阪の主要ビジネス街である北新地の現場に戻った。公共放送局のNHKなどのメディアの報道によると、放火に使われた可能性のある油の跡が見つかったという。

一部の専門家は、1時間以内にほぼ消し止められた日中の火災で死者数がこれほど増えたことに驚きを示している。当局は、煙が急速にフロアに充満し、犠牲者が閉じ込められた原因を調べている。この建物内で過去に防火避難規定の違反はなかったという。

クリニックには非常口がなかった。オフィス内には1本の通路に沿って相談や講習会に使われる個室がいくつか並び、最も出口から遠いところに主なカウンセリング室があった。

受付机付近で発火したのを目撃した訪問者の1人は外に避難することができた。メディアに話す権限がないとして匿名で語った捜査員によると、クリニック内に何人の人がいたかはまだ判明していないという。

大阪の住民は衝撃を受けた。ビルの外では、亡くなった人の霊前に花束や水のボトル、缶ジュースをたむける人の姿が見られた。

近所に住むのセキ・カゲヤマ氏(77歳)は、ぼやだと思っていた事件で大勢が亡くなったのを知り、現場に戻ってきた。焼けた4階のクリニックの「西梅田こころとからだのクリニック」と書かれた広告看板は残されたままだった。

「ぼやだと思っていました」と彼は言った。「放火されて中にいた人が死んだと聞いて本当に驚きました」

金曜日の朝、70台以上の消防車と救急車が消火に出動した。大阪市消防局によると、まず心肺停止状態の27人を発見し、うち3人が病院で蘇生した。

女性1人が6階の窓からはしごで助け降ろされた。

日本のメディアの取材に応じたクリニックの受診者によると、このクリニックは人気が高く、いつも20人ほどが待合室にいて混雑していた。毎週金曜日は病気休暇を経て復職を目指す人のための特別カウンセリングとプログラムが開かれるため特に込んでいたという。

このクリニックの精神科医、西澤弘太郎氏は火災発生以降、連絡がとれなくなっている。

2019年には京都アニメーションのスタジオに加害者が突入して放火し、36人の死者と30人以上の負傷者を出した。その事件に日本じゅうが衝撃を受け、世界各地のアニメファンが哀悼の声を寄せた。2001年は東京の歌舞伎町歓楽街で故意に火がつけられ、44人が死亡した。現代に起きた放火では国内最悪の事件である。

AP

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