Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 日本
  • カルロス・ゴーン被告は、音響機器用の箱に入り日本を密出国した単なる「貨物」だった:日経

カルロス・ゴーン被告は、音響機器用の箱に入り日本を密出国した単なる「貨物」だった:日経

ゴーン被告は来週後半に開かれる予定の記者会見の準備に追われている。(AFP)
ゴーン被告は来週後半に開かれる予定の記者会見の準備に追われている。(AFP)
Short Url:
04 Jan 2020 07:01:50 GMT9
04 Jan 2020 07:01:50 GMT9

東京:日産自動車のカルロス・ゴーン元会長は、通常コンサート用音響機器の搬送に使われる箱に詰め込まれ、日曜の夜、大阪の空港で「貨物」としてイスタンブール行きのプライベートジェットに密かに運び込まれたという。日経英語版が消息筋の話として報じた。

この脱出はゴーン被告にとってはバックアップ計画であり、ゴーン被告はクリスマスの日に行われた裁判前の審問後、この計画を実行することにした。

日経はゴーン被告自ら脱出を手配したと付け加えたが、大阪からイスタンブールへ向かうフライトでは、マイケル・テイラー氏という秘密の逃避術の専門家がゴーン被告に同行していた。テイラー氏は元米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)隊員で、民間警備業という狭い世界のなかではよく知られた存在だ。

レバノン人女性と結婚し、同国とは強いつながりを持つテイラー氏は、ゴーン氏の乗ったレバノン行きのフライトには同乗しなかった。

複数の情報筋によると、テイラー氏とともにフライトに同乗したもう一人の共犯者はジョージ・アントワーヌ・ザイエク氏と特定された。求人ネットワーキングWebサイトに投稿されたオンラインプロフィールによると、ジョージ・ザイエク氏はテイラー氏が所有したり関わりを持つ数社の会社で警備員を務めてきた。

報道によれば、脱走計画は12月28日までドバイで進められ、テイラー氏およびザイエク氏として身元が判明した男性が、ドバイからプライベートジェットとして日本へ向かうボンバルディア グローバル・エクスプレスに乗り込んだ。大型の黒いケース2個が夜行便に荷積みされたのも、ここドバイだった。日経の報道によると、同フライトは大阪で最も混雑する関西国際空港に日本時間の日曜午前10時16分に到着した。

2人の男性はイスタンブールの新空港を通り抜け、イスタンブールから通常の旅客機でベイルートに向かった。到着と出国の際にはトルコの入管を通過したという。トルコでの捜査の事情を知る情報筋が伝えた。

日本の当局は昨日、日曜日の午後2時30分にゴーン被告が東京の住居から外出する様子を監視カメラが捉えていたことを明らかにした。ゴーン被告は帽子をかぶり、手術用マスクのようなマスクを付けていた。このあと9時間たらずで、ゴーン被告が乗り込んだフライトが日本を出発することになる。

日経は、ゴーン被告が東京から大阪まで300マイル以上の道のりをどうやって移動したかが謎であると伝えた。

関西国際空港の関係者は、プライベートジェットの荷物は通常の旅客機の乗客の荷物と同じ検査を受けると述べた。ただし、VIPがそうした検査から免除される場合もあるという。

ゴーン被告を運ぶのに使われた箱には、底に呼吸用の穴が開けられており、移動しやすくするための車輪も付いていた。

「ゴーン氏がイスタンブールを通過する際には、箱に入った単なる貨物だった」と日経はトルコ空港の職員の言葉を伝えた。「箱から出た瞬間に、ゴーン氏は不法外国人となった可能性がある。ベイルートまでずっと箱の中に入っているべきだった」

情報筋によると、ゴーン被告はベイルート到着後、妻のキャロル・ゴーン氏と一緒に友人宅で大晦日を祝ったという。その夜、キャロル氏はウォールストリート・ジャーナルに、夫婦は「とても幸せ」であり、夫との再会は「自分の人生の中で最高の贈り物」だったと述べた。

ゴーン被告は現在ベイルートの大邸宅に滞在中だが、ある情報筋によると、この邸宅はゴーン被告が日産会長を務めていたときに本人が使用する住宅として日産が購入し改装したという。日産はゴーン被告が2018年後半に逮捕された直後から、ゴーン被告をこの家から立ち退かせようとしてきた。

ゴーン被告は来週後半に開かれる予定の記者会見の準備に追われている。複数の情報筋によると、この時期にゴーン被告が日本からの脱出方法について語る可能性は低いという。

PanOrient News

特に人気
オススメ

return to top