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鉄道開業、14日で150年=生活の足、全国に―地方では存続危機も

日本の鉄道インフラの150年. (Shutterstock)
日本の鉄道インフラの150年. (Shutterstock)
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12 Oct 2022 07:10:26 GMT9
12 Oct 2022 07:10:26 GMT9

日本で初めての鉄道が開業してから14日で150年を迎える。全国各地に広がった鉄道網は、今や人々の生活に欠かせない社会的インフラの一つに発展。

都市部では通勤通学の足として日々多くの人を運んでいるが、人口減少が進む地方では採算悪化から存続の危機に面している路線も少なくない。

日本初の鉄道は1872年10月14日、東京・新橋と横浜を結ぶ約29キロで開業した。

蒸気機関車が引っ張る列車は平均時速33キロ、50分余りで両駅間を結んだとされる。

品川駅付近の2.7キロは、線路を敷くための土地の測量を陸軍に断られ、堤を築いて海の上を走った。

「高輪築堤」と呼ばれる遺構の一部は2020年、再開発工事に伴って発掘され、国の史跡に指定された。

21年度の鉄道輸送統計年報によると、JRと私鉄を合わせた旅客用路線の総延長は約2万7500キロ。

年間の利用者数は延べ約188億人に上り、貨物約3890万トンが運ばれている。

高速化も進んだ。

1964年に東海道新幹線が開業して以降、新幹線網は北海道から九州まで計約3000キロに到達。

東北新幹線「はやぶさ」は最高時速320キロで走り、9月には西九州新幹線が開業した。

課題となるのは地方のローカル線だ。

分割・民営化前の旧国鉄時代は全国で約2万キロあったが、利用者の減少に伴って廃止が相次いだ。

国土交通省によると、00年以降では全国で私鉄を含め45路線、1100キロ余りが廃線となった。

JR各社は近年、乗客が少ない路線の経営状況を相次いで公表した。

新型コロナウイルス感染症の拡大で、ローカル線の赤字を支える都市部路線などでも乗客が減っており、不採算路線への危機感を示した格好だ。

国交省の検討会は7月、利用客が少ない区間について、鉄道会社や沿線自治体に加えて国も関与し、バスへの転換なども含め見直しを協議する仕組みを創設するよう提言。

1キロ当たりの1日平均利用者数(輸送密度)が1000人未満の区間が対象となる。

ただ、生活の足を奪われる沿線住民の反発も予想され、先行きは不透明だ。

時事通信

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