• 韓国軍は、北朝鮮が深夜に海に向けて発射した砲弾 80 発以上を検知したと発表。

ソウル：韓国は4日、北朝鮮が深夜に海上の境界付近に向け約80発の砲弾を発射したと発表した。これは、北朝鮮によるミサイル実験を受け米韓の国防相が決意を示すことを誓う中での動きだ。

北朝鮮は3日、複数のミサイルを海に向けて発射した。この中には失敗した可能性のある大陸間弾道ミサイル（ICBM）の発射も含まれており、これが引き金になって米韓は空軍の合同訓練延長を決めた。この決定は更に北朝鮮の怒りを煽ることとなった。

砲弾の発射は3日、深夜0時の少し前から始まったが、韓国軍は、北朝鮮によって海に向けて発射された80発以上の砲弾を検出したと発表した。韓国側はこの動きについて、2018年の南北軍事協定に違反すると主張している。

韓国国防省は声明で、砲弾発射について韓国は北朝鮮に対し警告メッセージを送ったと伝えた。

米韓両国の共同声明によれば、北朝鮮の度重なる挑発を受け、アメリカのロイド・オースティン国防長官と韓国の李鐘燮国防相はワシントンで会談し、同盟の「決意と能力」を示す新たな対策を模索することを約束した。

北朝鮮は今年記録的な数のミサイル発射を行っており、緊張が高まっている。この動きの中で北朝鮮は、2日だけで少なくとも 23 発の砲弾、3日には ICBM を発射した。

アメリカは5月以降、北朝鮮が2017年以降初めての核実験再開に向け準備していると伝えてきたが、そのような実験が実際にいつ行われるかは明らかでない。米政府高官が3日にこう述べた。

アメリカは、中国とロシアは北朝鮮に核実験を再開しないよう説得する力を持っていると信じている。当局者がこう述べた。

外交筋によれば、米政府は4日、国連安全保障理事会に対し、北朝鮮問題に関して公式に会合を開くよう要請した。この要請は、イギリス、フランス、アルバニア、アイルランド、ノルウェーといった他の理事国により支持されている。

ここ数年、15カ国からなる理事会は北朝鮮への対処法を巡って分裂しており、5月には、北朝鮮のミサイル発射への対応として国連によるさらなる制裁を課すというアメリカ主導の動きに対し、中国とロシアが拒否権を行使している。

一方、北朝鮮は同盟国の軍事演習を非難している。

3日、北朝鮮の与党労働党中央委員会のパク・ジョンチョン書記は、米韓両政府は合同訓練を延長するという非常に危険な決断を行い、状況を制御不能な状態に「追い込んでいる」と述べた。

「アメリカと韓国は取り返しのつかない恐ろしい過ちを犯したことに気付くだろう」。パク書記はこう語った。

ロイター