
ラマッラー(パレスチナ自治区): 国連総長のアントニオ・グテーレス氏が、イスラエルとハマスの戦争を一時中断し、何十万人もの子供たちにワクチン接種をするよう呼びかけた後、パレスチナ保健省は金曜日に、ガザで25年ぶりにポリオの患者が出たと発表した。
ラマッラーにある保健省によれば、ヨルダンでの検査で、ガザ地区中央部に住むワクチン未接種の生後10ヶ月の子供の感染が確認されたという。
国連によると、今回の紛争の11ヶ月目を迎えたガザでは、25年間ポリオの症例が登録されていない。
保健省は、「医師は、ポリオと一致する症状の存在を疑った。ヨルダンの首都アンマンで必要な検査を行った結果、感染が確認された」
このケースは、グテーレス氏が64万人以上の子供たちにワクチン接種をするために、ガザ戦争を7日間中断するよう2回要請した直後に現れた。
ポリオウイルスは、下水や汚染された水を通して感染することが多く、感染力は非常に強い。奇形や麻痺を引き起こし、死に至る可能性もある。主に5歳未満の子どもが感染する。
国連の保健・児童機関は、包囲されたパレスチナ全土の子どもたちに支援の手を差し伸べるための詳細な計画を立て、今月中にも開始できると述べた。
しかし、そのためにはイスラエルとハマスの10ヶ月に及ぶ戦争を一時中断する必要があるという。
「ポリオの蔓延を防止し、食い止めるには、大規模かつ協調的で緊急の取り組みが必要です」と、グテーレス氏はニューヨークの国連本部で記者団に語った。
「私はすべての当事者に対し、ポリオ撲滅運動の人道的な一時停止を保証する具体的な保証を直ちに提供するよう訴えている」と述べた。
世界保健機関(WHO)と国連児童基金ユニセフ(UNICEF)は、8月下旬から7日間、ガザ地区全域で2型ポリオウイルス(cVDPV2)に対するワクチン接種を2回計画していると発表した。
先月、6月23日にガザで採取されたサンプルから2型ポリオウイルスが検出されたことが発表された。
「このような戦闘の一時停止により、子どもたちや家族が安全に医療施設にたどり着けるようになり、また、地域支援員が、ポリオワクチン接種のために医療施設にアクセスできない子どもたちのところに行くことができるようになる」と、各機関は声明で述べた。
25年間ポリオがなかったガザ地区で再びポリオが発生すれば、近隣諸国を脅かすことになる、と同機関は付け加えた。
「停戦は、ガザ地区と地域の公衆衛生の安全を確保する唯一の方法である」
キャンペーン期間中、ガザ地区保健省は国連機関とともに、64万人以上の10歳未満の子どもたちに、新型経口ポリオワクチン2型(nOPV2)を2回接種する。
nOPV2の160万回分以上が、イスラエルのベングリオン空港を「8月末までに」通過する予定である、と声明は付け加えた。
この戦争は、ハマスが10月7日にイスラエルに対して行った前代未聞の攻撃によって引き起こされたもので、AFPがイスラエルの公式発表を集計したところによると、1,198人(ほとんどが民間人)の死者を出した。
木曜日、イスラエルによるガザでの報復軍事作戦による死者は4万人を超えたと、ハマスが統治するガザの保健省は発表した。
AFP