ローマ:法王フランシスコが、イスラエルのガザ地区での攻撃がジェノサイドに該当するかどうかを判断するための調査を求めていることが、法王の聖年を前にして日曜日に発表された新刊書の抜粋から明らかになった。
フランシスコ法王がガザ地区におけるイスラエルの行動に関するジェノサイド疑惑の調査を公然と促したのは今回が初めてである。9月には、ガザ地区とレバノンにおけるイスラエルの攻撃は「不道徳」かつ不均衡であり、その軍隊は戦争のルールを逸脱していると発言している。
エルナン・レイエス・アルカイデ著のこの本は、ローマ法王へのインタビューを基にしており、「希望は決して裏切らない。より良い世界を目指す巡礼者たち」というタイトルが付けられている。この本は、2025年の法王の聖年に先駆けて火曜日に発売される予定である。フランシスコ法王の1年間にわたる聖年には、3000万人以上の巡礼者が聖年を祝うためにローマを訪れると予想されている。
「ガザで起こっていることは、ある専門家によれば、ジェノサイド(大量虐殺)の特徴を備えている」と、ローマ法王は日曜日にイタリアの日刊紙『ラ・スタンパ』が掲載した抜粋部分で述べた。
「法学者や国際機関が定めた技術的な定義に当てはまるかどうかを判断するために、慎重に調査すべきである」と付け加えた。
昨年、フランシスコ法王はガザ地区のイスラエル人人質家族と、戦争を生き延びたパレスチナ人たちと個別に面会し、バチカン外交官が通常は避ける「テロ」や、パレスチナ人によると「ジェノサイド」という言葉を使用して、大きな論争を引き起こした。
フランシスコ法王は面会後、イスラエル人とパレスチナ人の双方の苦悩について語った。この面会は、イスラエルとハマスの人質交換と一時的な戦闘停止が発表される前に予定されていた。
先週、解放されたイスラエル人人質と、残りの人質を帰国させるためのキャンペーンを展開する彼らの家族の代表団とも会談した教皇は、今後出版される本の編集権を握っている。
2023年10月7日に過激派ハマスがイスラエルを攻撃したことで戦争が始まり、1,200人が死亡し、250人が人質として拉致され、ガザ地区に連れ去られた。現在も数十人が人質として捕らえられている。
ガザ地区の保健当局によると、イスラエルのその後の1年間にわたる軍事作戦により、4万3000人以上が死亡した。当局の集計では民間人と戦闘員の区別はついていないが、死亡者の半数以上は女性と子供であるという。
ガザ地区におけるイスラエルとハマスの紛争は、ハーグの国際法廷で複数の訴訟事件を引き起こし、逮捕状請求や、戦争犯罪、人道に対する罪、大量虐殺の容疑や否定が争われている。
新著の中で、フランシスコ法王は移民と移民の受入国への統合の問題についても触れている。
「この難題に直面している今、どの国も孤立して対処することはできず、また、恐怖や選挙上の優位性を得るために承認された、より制限的で抑圧的な法律によって、この問題を孤立して対処しようと考えることもできない」とフランシスコ法王は述べた。
「それどころか、無関心がグローバル化しているのと同様に、慈善と協力のグローバル化で対応しなければならない」と付け加えた。 フランシスコ法王はまた、「ウクライナでの戦争の未だ癒えない傷が、特に紛争の最初の数ヶ月間、何千人もの人々が家を捨てざるを得ない状況を生み出した」と述べた。
AP