• 同国は、昨年バシル前大統領が失脚した後、民主主義への崩れやすい道を進んでいる

カイロ：スーダンは2日、前国防長官の死去から2カ月以上が経過し、隣国エチオピアとの緊張が高まる中、新しい国防相を宣誓の上で就任させた。

最高評議会の声明によると、ヤシン・イブラヒム・ヤシン少将は、同評議会の議長であるアブデル・ファタハ・ブルハン大将の前で宣誓の上、任命された。ヤシン氏は引退を撤回してその役職に就いた。

その式は首都ハルツームで行われた。

アブダラ・ハムドク首相と同国のNeamatAbdullah裁判長が式に出席した、と声明には書かれている。

ヤシン氏は、3月に隣国の南スーダンで心臓発作で死亡したジャマールディン・オマー大将の後任となり、スーダンの暫定政府と反政府組織との和平交渉に参加していた。

ヤシン氏は、式の後、記者団に対し、ハムドク政権を支持し、「移行期間の目標を達成する」ために尽力すると述べた。

ヤシン氏は、1958年にハルツームで生まれ、職業軍人で、スーダンの陸軍士官学校で学び、ヨルダンのムタ大学で軍事科学の学士号を取得した。スーダンの公式通信社であるスーダン国営通信によると、同氏は2010年に退役した。

この宣誓就任式は、エチオピア軍に支援された民兵が行ったとされる越境攻撃をめぐり、隣国エチオピアとの緊張が高まる中、行われた。

スーダン軍によると、5月28日、スーダン東部のアル・カダリフ州で、エチオピアの武装集団による攻撃で、少なくとも1人のスーダン軍将校と子供1人が殺害された。スーダンの声明によると、別のスーダン人将校1人と民間人3人がこの事件で負傷した。

スーダンは、民衆蜂起の後、昨年4月に軍がオマル・バシル前大統領を打倒した後、民主化への崩れやすい道を進んでいる。軍人と民間人が共同で統治し、現在、3年足らずで国を選挙に導く。

暫定政権は、最終的に軍がバシル氏を退陣させた、2018年後半に抗議デモを激化させた悲惨な経済状況を含め、大きな課題に直面している。スーダンの経済は、数十年にわたる内戦と国際制裁によって疲弊している。

 武装勢力との和平が実現すれば、最大で予算の8割を占める軍事費を削減をできるため、政府にとって極めて重要だとハムドク氏は述べた。

スーダンは数十年にわたり、反乱によって国内各地が騒然としており、反政府組織の同盟は、民主化を求める連合に参加する一方、先月、暫定政権に代表を参加させるべきだと述べた。

8月の権限分割の取り決めにより、政府は6カ月以内に反政府組織との和平合意に達することを求められた。この期限は守られず、双方は、合意に至るための交渉を延長することに合意した。