Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • Home
  • イスラエルの併合計画をめぐるハマスの厳しい選択

イスラエルの併合計画をめぐるハマスの厳しい選択

29 Jun 2020
ガザ地区で、イスラエルの併合計画に反対する抗議行動にヘッドバンドをつけたパレスチナ人の少年が参加している。(ロイター通信)
ガザ地区で、イスラエルの併合計画に反対する抗議行動にヘッドバンドをつけたパレスチナ人の少年が参加している。(ロイター通信)
Short Url:
Updated 29 Jun 2020
29 Jun 2020
  • 2018年の休戦合意にもかかわらず、ハマスとイスラエルは時折、ガザからロケット弾や焼夷弾を発射したり、イスラエルが報復攻撃を行ったりと、砲撃戦を繰り広げている。

ガザ市:ハマスはイスラエルによるヨルダン川西岸併合は「宣戦布告」になると警告している。しかし、ハマスはこの新たな戦いのコストを天秤にかけなければならない、と専門家は述べる。

ここ数週間、ハマスが支配するガザ地区では、ドナルド・トランプ米大統領の中東和平計画に対する抗議行動がほぼ毎日のように起きている。

提案では、イスラエルはヨルダン川西岸地区の入植地と、ヨルダン渓谷の併合が想定されている。ヨルダン渓谷は1967年以来占領されているパレスチナ領土であり、ガザの飛び領土から約50kmの場所に位置する。

イスラエル政府は7月1日からトランプ案の実施について決定するとみられている。時間が押し迫る中、2007年以来、イスラエルと3度の戦争を戦ってきたハマスは、最新の課題に直面する中、その戦略を定めようとしている。

パレスチナ人専門家であるアドナン・アブ・アメル氏は、「併合に対するいかなる反応もガザ地区に影響を及ぼすため、ハマスの選択肢が複雑であることは間違いない」と述べた。

2018年の休戦合意にもかかわらず、ハマスとイスラエルは時折、ガザからロケット弾や焼夷弾を発射したり、イスラエルが報復攻撃を行ったりと、砲撃戦を繰り広げている。

「国境フェンスにおける緊張は、焼夷弾や爆弾の発射により再開される可能性がある 」と、ガザ地区にあるアル=アズハル大学の政治学教授を務めるムハイマル・アブ・サダ氏は述べる。

しかし、既に貧困に陥り、壊滅的な影響を与えるイスラエルの封鎖下にある領土を支配するハマスによるイスラエルに対する「軍事行動の可能性」について、彼は除外した。

ハマスは「ガザが代償を払うことを望んでおらず、様子を見て大衆的な抗議行動を組織し、イスラエルとの対立に巻き込まれないよう状況を静観したいと考えている」と付け加えた。

5月上旬以来初めてガザ地区からイスラエルに向けて2発のロケット弾が発射されたことを受け、金曜日にイスラエル空軍のジェット機が、ガザ地区に位置するハマス施設を空爆した。

その前日、ハマスの軍部は、併合は戦争を引き起こすと警告していた。

「反対派は、ヨルダン川西岸地区とヨルダン渓谷を併合するという決定を、私たちの人々に対する宣戦布告であるとみている」と広報官のアブ・ウバイダは述べた。

また、AFP通信によると、ハマスは沿岸の飛び領土で、「反対運動を調整し、『帰還行進』を再開するために」他の派閥と協議していたという。

ハマス政治部門のハリル・アル・ヘイヤ副部長は日曜日、「敵の計画に立ち向かうには、全面的な抵抗と武力闘争が必要だ」と述べ、7月1日の「怒りの日」を呼びかけた。

2018年3月、パレスチナ人はイスラエルとのガザ地区国境沿いで毎週のように抗議行動を開始し、1948年にイスラエルが誕生した際に土地から追われたり逃げ出したりしたパレスチナ人に対する「帰還の権利」を要求した。

彼らはまた、ハマスを封じ込めると偽り10年以上前にガザに課された厳格なイスラエルの封鎖の解除を要求した。

抗議行動への参加者数は昨年末に減少し、そして新型コロナウイルス感染症の世界的大流行に関連した制限によりさらに複雑性が増した。

イスラエルが併合計画を進めれば、ハマスは「より現実的な」態度をとり、他の派閥がイスラエルにロケット弾を発射したり、国境に沿って衝突したりすることを許容する可能性がある、と専門家のアブ・アメル氏は語る。

しかし、イスラエルからの大きな反応を防ぐためには何でもするだろう、と彼は付け加えた。

アブ・アメルは、ハマスがガザ地区を救うため、代わりにヨルダン川西岸地区におけるイスラエルに対する武力攻撃を望んでいると述べた。

しかし、そのためには、ハマスと、ヨルダン川西岸地区を拠点とするパレスチナ自治政府(PA)のマフムード・アッバス大統領の競合政党であるファタハ党との対話が必要となるだろう。

議会選挙で勝利した1年後、内戦に近い状態を経て、ハマスがパレスチナ自治政府からガザ地区の支配権を2007年に奪取して以来、両党は対立してきた。

それ以来、パレスチナ間の和解に向けたすべての努力は失敗に終わった。

6月中旬には、ハマスの高官サラー・アル・バルダウィル氏がパレスチナの政治的統一を呼びかけた。

「この試練をパレスチナ計画を軌道に乗せる機会に変えるよう我々は人々に呼びかける」と述べた。

しかし、パレスチナ自治政府とハマスの間の合意の可能性は非常に低く、さらには双方における「信頼が欠如しているため不可能」であるとアブ・アメルは述べた

「パレスチナ自治政府はハマスがガザで行った時と同じように、ヨルダン川西岸地区で運動を再開しヨルダン川西岸地区を奪い取ることを恐れ、毎日のようにヨルダン川西岸地区でハマス活動家を追い詰め、逮捕し続けている 」と、彼は述べた。

AFP通信

topics
Most Popular
Recommended

return to top