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フランスとアラブ首長国連邦、新たな10年へ突入

在アラブ首長国連邦のフランス大使であるルドヴィック・プイユ氏。(フランスのヨーロッパ・外務省)
在アラブ首長国連邦のフランス大使であるルドヴィック・プイユ氏。(フランスのヨーロッパ・外務省)
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14 Jul 2020 09:07:23 GMT9
14 Jul 2020 09:07:23 GMT9

ルドヴィック・プイユ

フランス建国記念日である7月14日という日に、アラブニュースが新たにフランス語版を立ち上げたことに対して祝意を表明したいと思う。これはアラブ首長国連邦およびアラビア半島全域における、フランス語を話す人々のバイタリティーとその魅力の伸びを大いに示すものだ。

今年の7月14日が例年と異なることは誰もが知っている。フランス、ヨーロッパ、そして世界はこれまで、そして現在も引き続き、かつてない健康危機を経験している。これは我々社会の弱さを暴露する危機であると共に、新たな結束表明を示す危機でもある。この危機は、連携を強化して未来に備えようと国々に訴えかけているのだ。

困難や疑念に満ちた新たな10年に突入する今、フランスとアラブ首長国連邦はこの先の連携関係についてビジョンを共有している。まずは、この地域の平和・安全のための戦略的パートナーシップ。我々は2019年に両国間の防衛条約10周年を迎えた。そして、文化的提携と文明社会同士の対話。これについてはルーブル美術館アブダビが素晴らしいシンボルとなっている。最後に、両国の若者たち、革新、健康、持続可能な開発などの問題を優先とする連携的取り組みだ。

新テクノロジーにより変革する世界に対して若い世代を準備させるために、我々両国は革新的な教育・研究システムをデザインしている。それを証明するものとして、ソルボンヌ大学アブダビ校にこの度人工知能研究の新たな職を用意し、またアラブ首長国連邦首都には世界的に有名なフランスのコンピュータープログラミング学校「42」を設立した。

環境保護やテクノロジーの方向転換の機会を捉えつつ経済を復活させるためには、フランスとアラブ首長国連邦は、両国ビジネス界の活力ある結びつきに頼ることができる。工業、再生可能エネルギー、輸送といった分野での両国のダイナミックな協調となるBPIフランスとムバダラとの提携や、両国のテクノロジー業界における若い才能の創造性は、すべて我々の経済成長のための財産となる。この困難な時期において、彼らを支援することが我々の義務だ。

コロナ後の健康制度の回復力を強化すべく、フランスとアラブ首長国連邦は、医療、研究、薬剤などすべての健康分野においてこれまで以上に協力関係を発展させていこうと決意している。

地球を守り、特にアフリカなど世界の最も脆弱な人々に支援を差し伸べるべく、フランスとアラブ首長国連邦は、17項目の国連持続可能な開発目標を支持して意欲的な提携関係を構築してきた。この先の新たな10年において我々は、共有するプロジェクトのすべてについて、気候変動対策の緊急課題、将来世代の運命、食糧安全保障問題などを考慮することが必要となる。

内向きな態度や一方的な政策をとろうとする衝動に立ち向かい、フランスとアラブ首長国連邦は輝かしい協調モデルを推進していく。我々は共に多国間協調主義という大義、そして人類共通の困難には協調的対応や全世界の努力が必要であるという信念とを推し進めていかなければならない。

  • ルドヴィック・プイユ氏は在アラブ首長国連邦のフランス大使である
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