• デモ参加者たちは、ベイルートのヒズボラ支持者とレバノン北部のアクビエの自由愛国運動の支持者から成るデモ反対派にも直面した。

ナジア・フッサリ

ベイルート：ベイルートの2つの区域をつなぐ高速道路を封鎖しているデモ参加者たちが叫び声を上げた。内務省警察軍の隊員たちが車を通すため、道路から彼らを強制的に立ち退かせようとしたためだ。デモ参加者たちは断固として立ち退きを拒否し、人間の鎖を作った。押し寄せる群衆の圧力で気を失う者もいた。

「私は生まれてこのかた叫んだことなどありませんが、今は叫びます。もう10日もここにいます。仕事を辞め、道の上で眠り、お金はありません。私たちには要求があることを彼らは気づくべきです。この道路から離れたくありません。諦めたくありません」と、あるデモ参加者は大声で言った。

緊急事態に陥っている封鎖された道路を再び開放する決断は、土曜日に政府当局によって下された。「人々の身元確認を求める者たちがおり、彼らに内戦を連想させている」として道路の開放を求めた、ヒズボラの指導者ハサン・ナスルッラーフの演説を受けての決定だった。

しかしマフムード・ファキによれば、抗議活動家たちは「保証のない措置」だと考えている。

彼はアラブニュースに対し次のように語った。「私たちのしていることは、政権に圧力をかけて退陣させるためのテコ入れです。もし道路を開放しても当局が私たちの要求に応じなかった場合、人々を呼び戻して再び道路を封鎖できると誰が保証してくれるのですか？」

「譲ることのできない惟一の措置は、政権の退陣です。私たちは以前の抗議活動において、当局が何の結果も出さなかったことを経験しています。彼らは人々を追い払うことにこだわっているのです。そしてそれが、ナスルッラーフの言葉を通して、および彼の支持者たちを落胆させることによって、金曜の夜に起こったことです。彼らの状況は私たちよりもマシなわけではないのに、デモ参加者に挑みかかったのです」

道路の開放は治安部隊とデモ参加者の間の小競り合いに変わった。

デモ参加者たちは、ベイルートのヒズボラ支持者とレバノン北部のアクビエの自由愛国運動の支持者から成るデモ反対派にも直面した。この2つの勢力は激しく言い争い、ヒズボラ支持者たちはデモ参加者たちを外部からの支援でデモを行っていると非難した。

その日、時間が進むにつれ広場がデモ参加者で埋め尽くされるのを誰もが待っていた。

ベイルートのリヤード・アッ＝スルフ広場とマーターズ広場ではこの運動をまとめる団体の設立に関する話し合いが行われていたが、それが合意に達しなかった時、ファキは次のように述べた：「抗議運動の中に広がる言説は1つであるべきです。まだ、全ての人たちを代理して話すための代表者を作る時期ではありません。しかし、私たちには物資と組織の問題を調整している委員会があります」

デモ参加者たちは、ナスルッラーフがソーシャルメディアに「自分たちが革命に資金提供している」と話すあらゆる年齢の人々の顔を写した動画を投稿し、「抗議運動はゲリラ組織や部外者から資金提供を受けている」と非難したことに反応した。

社会学教授のズヘア・ハタブ博士はアラブニュースに対し、「大きな混乱状態が存在しており、当面は誰もがデモ参加者を支持するはず」との考えを語った。

「広場にいる草の根の市民たちは未だにまとめ役を持てずにいます。人々は自信を育み、その自信をまとめ役に与える必要があります。そうするにはまだ機が熟していません」

同博士は、ナスルッラーフがデモ参加者たちに当局と話し合うための代表者を指名するよう求めたことに反対した。「これは従来の革命ではありません。いくつもの段階を通る必要があります。もし最強クラスの政治家たちによって押さえつけられてしまえば、結果として不満が噴出し、国にとって厳しい状況になる可能性があります」

ハタブ博士は次のように付け加えた。「たとえ損失につながるとしても、今は抗議運動を続けた方が良いでしょう。革命は口当たりのよいものではなく、抗議の声はたとえ抑圧につながるとしても、対立へのこだわりと共に起こす必要があるからです。そうすることで革命は2番目、3番目の段階に進むのです」

「人々に家に帰って政治家たちと話すように言うことは、要求を活動家たちに付託することにつながるでしょう」と、ハタブ博士は言う。「それは先延ばしのプロセスであり、人々の感情を沈静化させるための完璧な詐欺です」

「当局がその本気度について明確な証拠を示さない限り、若者の夢を裏切ってきたこの政治グループを信用することは期待できません」と、ハタブ博士は述べた。