• 「制御不能な」国境は迅速な利益を意味すると、武器販売業者がアラブニュースに語る
• レバノンの武器取引ではカラシニコフは500ドル、M-16は1,500ドルとなっている

ナジャ・フーサリ

ベイルート：シリア国境を超えて密輸された数千発の弾薬が押収されたことで、レバノンで個人的な武器の取引が急増していることが明らかとなった。

レバノン国境警備隊は、ベイルートから東に約80kmのヤンタ郊外の密輸ルートとして知られている場所で、2人の男を制止した。

男の1人が隊員に向かって爆発物を投げつけ、この金曜日の夜の事件で4人が負傷した。

「警備隊はこの内の1人であるシリア人をなんとか逮捕し、7.62mmカートリッジが2,800発入った弾薬箱4箱を押収した。もう1人の捜索は現在進行中である」と、軍司令官は語った。

レバノンの軍事関係者がアラブニュースに語ったところによると、逮捕された男はシリアとレバノン間の武器輸送についての情報のために、尋問を受けているという。

「軍の警備隊が通常発見するのは物品や密輸品であるが、シリアからレバノンへの密輸弾薬が発見されたのは今回が初めてだ」と、軍事関係者は語った。

レバノンでは、ベイルート港の爆発犠牲者の葬儀中の銃撃や、カルデでのヒズボラ支持者と当局の間の武力衝突など、最近のいくつかの事件に銃器が関与している。

米国の武器で最も需要があるのはM16やM4でそれぞれ価格は1,500ドルであり、米国製のオリジナルは約7,000ドルだ。

「レバノンでは武器の需要があるようで、その需要の高さから高値で取引されているとの情報が入ってきている」と、シリアと国境を接するベッカー地域の武器販売業者が、取引の仕組みについてアラブニュースに語った。

「運搬業者は通常はシリア人で、レバノンの国境地帯に武器を輸送し、闇市場でのドルの価格に基づいた価格設定で、ドル、シリアポンド、あるいはレバノンポンドで支払われる」。

バイヤーは自宅に武器を並べ、顧客は身辺警護のために購入したいものを選ぶため彼らに連絡する。

「自宅に100万ドルものお金を持っている人は自分の身を、もしくはお金を盗難から守るために武器が必要で、現在の街中の緊張感を見れば、誰でも家族を守るために急いで武装しようとするだろう」。

国境で押収された4箱の弾薬箱の価格は、それぞれ約140万ポンド（約930ドル）になるという。「弾薬の価格は2日間に上昇した。販売業者は治安情勢や緊張状態を注視し、それに応じて価格の設定をしている」と同氏は語った。

最も需要のあった武器はロシア製のカラシニコフで、米国のノスラー社製のノヴェスキブランドの弾薬を使用する。「カラシニコフの価格は500ドルだ」と同氏は語った。

「イラン製の武器の需要はほとんどない。自分たちの武器を誇示したい人は米国製のものを購入するだろう」。

「米国の武器で最も需要があるのはM16やM4でそれぞれ価格は1,500ドルであり、米国製のオリジナルは約7,000ドルだ。これは射撃速度が速いので、麻薬の売人が見せびらかすために買うことが多い」。

武器の密輸の世界は「他の取引と似たようなものだ」とレバノン人の販売業者は語った。「武器製造会社の仲介人がいて、イスラエルでもどこでも、別の仲介人が武器を持ってきても彼らは気にしない。シリアは治安という面では混沌とした国だ」。