ライ・ハナニア
シカゴ:活動家や政治的リーダーたちによる国際サミットが金曜日に開催され、イランの「残忍なテロリスト」体制に厳格な態度で臨み、イラン政府に強力な経済制裁を科すよう国連に呼び掛けた。
欧州、米国、イランの10万人を超える人々が、「自由なイラン」を支持すべくオンラインによる大西洋両岸サミットに参加した。サミットはイラン国民抵抗評議会(NCRI)とイスラム人民戦士機構(PMOI)が主催した。
参加者たちの中には米国の共和党議員や民主党議員たちも含まれ、国内における立場の違いを棚上げして共にイラン政府を糾弾し、圧制政治を終わらせるよう訴えた。
数名の演説者が、2018年に始まった国民の抗議活動に端を発し、政府によるガソリンの値上げで2019年11月に再び急増したイラン国内の「新たな処刑の波」について取り上げた。
イラン国内のレスリングチャンピオンであるナビド・アフカリ氏の処刑が9月12日に発表されたのを受け、国際的な非難の声が沸き起こった。彼は2018年の抗議活動で逮捕され、警備員を殺害したとして訴追されたが、本人はこれを否定していた。
「彼の唯一の罪は、イラン国家を略奪しながら国を荒廃させ血に染めてきた政府を打倒すべく、立ち上がって戦おうとしたことです」と新たにNCRI議長となったマルヤム・ラジャビ氏がサミット開会の辞で述べた。
「イラン国民は、(イラン最高指導者のアリ・)ハメネイ師の裁判官により言い渡された彼の死刑判決に対して何週間も抗議していました。イラン国民、人権擁護者たち、自由を愛する人々、そしてアスリートたちが、非人道的な判決を止めるために未だかつてない世界規模の反対運動を立ち上げました。
今日、ナビド・アフカリ氏は、イラン国内の何千という抵抗集団の心と苦悩の中に生き続けており、(それは)今後も自由と正義を求めて抵抗と蜂起をし続けることでしょう」
イランの指導者には体制に異を唱える活動家たちを処刑してきた長い歴史がある。1988年には3万人以上の抗議者たちが一斉検挙を受けて処刑された。ラジャビ氏は、イランの指導者たちはそれらの殺害とその後30年の間に起きた殺人について、裁きを受けるべきだと述べた。
「イランでは過去40年に及ぶ聖職者支配体制を経験し、その支配は12万人の人々を政治的な理由で処刑することによって続いてきたのだということが示されました。その中には1988年に3万人の政治犯が大量殺戮された事件も含まれており、その90%はPMOIのメンバーでした」と彼女は付け加えた。
「政府はこれまで目に余る人権侵害で、国際連合総会、人権委員会、人権理事会から66回の非難を受けてきました」
イランは、隣国シリアの独裁者バシャール・アサドの政権を守るために300億ドル以上を費やし、イランの武装組織やその支持者たちに、部隊を配備して米兵やアドバイザーたちを標的として殺害すべく指示してきたとラジャビ氏は述べた。
米国政治が11月3日の大統領選準備に向けてますます分断されていく中、共和党議員たちと民主党議員たちとの間に珍しい調和が見られた。
長い演説者リストには、トランプ大統領の顧問で元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏、ニュート・ギングリッチ元下院議員、上院議員のテッド・クルーズ氏やマルコ・ルビオ氏などの共和党議員や、民主党議員には上院議員のロバート・メネンデス氏、ジーン・シャヒーン氏、カーステン・ギリブランド氏や、ジョー・リーバーマン元上院議員などが含まれており、全員がイランに対して、制限を強化したより厳格な制裁を科すことを求めた。
「イランは恐怖支配体制です」とジュリアーニ氏はライブ動画での発言で述べた。「毎年新たな人権侵害と、剥奪と、テロリズムをもたらしています」
ほとんどの演説者が未来志向で国連に対してイランへの制裁強化を求めたのに対し、ジュリアーニ氏はこの機会をバラク・オバマ前大統領への非難に使った。2015年の核合意と呼ばれる包括的合同作業計画(JCPOA)の交渉の際に、オバマ元大統領はイランに10億ドルを与えて「なだめ」ようとしたとして、同氏は元大統領を糾弾したのだ。イランはこの合意で核兵器の研究を放棄することに同意した。
英国国会議員のデイビッド・ジョーンズ氏は、核合意や、イラン政府に断固たる処置を取らなかったことが、「彼らが批判者に対してテロ行為を働くのを勇気づけてしまった」のだと述べた。その批判者の中には米上院議員たちや、何年もイラン体制を容赦なく批判してきたジュリアーニ氏も含まれる。
他にはオバマ政権時代に高官を務めたジェームズ・ジョーンズ元大佐も演説した。彼はイラン政府が「自国民に対し、恥ずべき凶悪な、言葉では言い尽くせない残虐行為」を働いているとして糾弾した。
8月14日に国連安全保障理事会は、10月に期限が切れる国連の対イラン武器禁輸措置の延長を提案する米国の決議案を否決した。トランプ大統領は今週、米国独自の対イラン禁輸措置を発表し、他国も同様の措置を取るよう促すものとされている。
ラジャビ氏は、昨年秋の抗議運動に対する攻撃の後に行動を起こさなかったこと、またアフカリ氏の処刑について糾弾しなかったことについて国連を非難した。