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ターベットは空き巣被害の後いかにしてガザで最初のドッグトレーナーになったか

心理学者のタリア・タービット氏は、ガザ地区で最初のドッグトレーナーだ。(写真/提供)
心理学者のタリア・タービット氏は、ガザ地区で最初のドッグトレーナーだ。(写真/提供)
01 Nov 2019 06:11:26 GMT9
  • 「繰り返し空き巣被害に遭っていたため、私の家族は番犬を飼うことにしました」
  • タービット氏は家族と隣人から多くのサポートを得てきた。

ハジム・バロウシャ

ガザ:タリア・ターベット氏は、家族の家の空き巣被害後に番犬を飼うことを決めたとき、自分がガザ地区で最初のドッグトレーナーになるとは思っていなかった。

心理学者のタービット氏(33)はガザ地区中心部のヌシラット・キャンプに住んでおり、犬の飼育や訓練は一般的ではない。しかし最近、若い世代で犬を飼う人が増えている。

「繰り返し空き巣被害に遭っていたため、私の家族は番犬を飼うことにしました」とタービット氏は言う。

「最初は犬の扱い方についての知識はありませんでしたが、母が亡くなってからは家庭外の生活から身を引き、ほとんどの時間を犬と過ごしています」

「1匹では満足できなかったので、複数匹飼っています。朝早く起きて訓練させ、餌をやり、安心させるようにしています」とも語る。

「犬たちは私が人生を取り戻すのを助けてくれましたし、否定的な感情を取り除いてもくれます」

 タービット氏はガザで最初のドッグトレーナーになり、Facebookページからアドバイスを求めてくる犬小屋愛好家たちの力にもなっています。

「最高の環境で犬を飼育するには、特に健康と衛生面においてとても手がかかります。中でも最も重要なのは、生得的保護です」と彼女は話す。

しかし、犬のトレーニングは飼うよりも難しい。トレーニングをするには、犬の心理や思考方法を知る必要があるからだ。

「2匹目の犬を探していたときに、犬を売っていたFacebookグループに入りました。ジャーマンシェパードでした。犬の飼い方や犬の行動、態度についての知識も徐々に身についてきました」と彼女は語る。

ガザ地区の若年層の失業率は高く、国連の統計によれば、若年層女性の失業率は90%に達する。

タービット氏は、犬に保護の訓練や、武器や爆発物を探す訓練をさせることができるようになった。

彼女はガザで有名にはなったものの、自分ではまだ本職にはなっていないと考えており、今後心理学的側面や軍事的側面からのドッグトレーニングのコースを提供していきたいと考えている。

彼女は、ガザで獣医学研究所や動物用医薬品が不足していることを懸念しており、この状況が大きく改善することを望んでいる。「私たちの忠実な友人である犬たちが病気にかかり、誤った治療方法により多くの犬が死んでしまうことは非常に苦しいことです」彼女は言う。

タービット氏は、「動物たちを別の種類の薬や抗生物質の実験場に送るかわりに」、動物と動物の権利に関連する国際組織を訪問し、ガザに獣医を派遣するよう依頼した。

動物園の所有者は動物の看護ができないため、フォー・ポウズ・アソシエーションは通常、動物をガザ地区からヨルダン、南アフリカ、イスラエルに輸送する。

ガザに住む犬の飼い主は、獣医学研究所や動物用の薬がないために人体の研究室を使用して尿や血液サンプルを分析したり、人用の薬を犬に飲ませてみたりしなければならないと話す。

タービット氏は犬を迎えることを決める前に調べることをアドバイスしている。身体的、心理的ニーズに従って適切に育てられるようにするためだ。

タービット氏は家族や隣人から多くのサポートを得ている。そして犬の飼育、トレーニングと言えばタービット氏のことを連想してもらえるようになったことを誇りに思っている。

「ストリートチルドレンでさえも、私を呼び止めて犬のことを聞いてくれます。私の訓練風景を見せてくれと頼んできます。そして私は彼らに動物を扱うという文化を教えています」と彼女は語った。

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