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4年が済み、あと2年。レバノンの大統領は任期の厄介な最終段階に入った

レバノンのミシェル・アウン大統領。(AFP通信)
レバノンのミシェル・アウン大統領。(AFP通信)
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03 Nov 2020 12:11:54 GMT9
03 Nov 2020 12:11:54 GMT9
  • 国の崩壊は失策の証拠、と批判的なものは言う

ナジア・フッサリ

ベイルート:10月31日、レバノンのミシェル・アウン大統領は、この国の運命が急激に衰退していく中、任期のうち4年間を満了し、あと2年を残す状態となった。アウン大統領自身が最近、国が抱える多くの苦悩を解消するために、新政権が樹立できなければ、レバノンは崩壊すると警告した。

レバノン・ポンドは崩壊し、生活環境は急激に悪化した。極貧に苦しむ国民の割合は2019年の8パーセントから、2020年には23パーセントに増加した。8月に起きたベイルートでの壊滅的な爆発事故と、今も続いている新型コロナウイルスの健康危機は、国が抱える問題を悪化させた。

中産階級層は銀行預金が消失し、とりわけキリスト教社会から、若いレバノン人と家族の移民が増えたため、ますます縮小し続けている。

レバノンの国家樹立の背後にあった中立性とビジョンを守るように、というマロン派総主教聖ビシャーラ・アッ=ラーイー枢機卿が毎週呼び掛けているが、誰も耳を傾けない。

レバノンでは、大統領の任期は3つに分けられる。1つ目は、あらゆる指導者にとっての「黄金期」として大抵知られている。2つ目は、落ち着きと何かを産み出そうとする原動力の低下が大抵特徴となっている。

この最後の2年間は、政治紛争と後継候補の争いが増えるので、困難な期間となる。

しかし、アウン大統領に向けられた批判があるにもかかわらず、支持者たちは「弱みを強みに変え、大統領の権威を回復したと信じている。

支持者たちは、12年間中断していた年間予算の編成準備、さまざまな法案準備による腐敗との闘い、国連条約への加盟、情報を入手する権利の承認、地域の海域での石油とガス探査への取り組み、シリア避難民の問題対処など、大統領の業績を挙げている。

こうした支持者たちによると、比例代表制に基づく新たな選挙法の承認は、もう1つの業績だと称賛され、これにより、政治勢力や政党が自らの規模に従った代表制度につながったという。

しかし、未来ブロックの国会議員モハメッド・アル・ハジャル氏は、アウン大統領のこの4年間は、期待に応えられていなかったと語った。

「選挙法は未来議会ブロックの承認がなければ、通過しませんでした。なぜなら、このブロックと未来運動が議会選挙の実施に携わっているからです」と、アル・ハジャル氏はアラブニュースに語った。「腐敗との闘いについての話はどうかというと、まったく馬鹿げています。なぜなら、現実は恐ろしい慣例を明らかにしているからです。以前から存在し、今でも何度も組閣に直面し、政治空白を引き起こしている障害は、この政権のためになっていません」

この政権は強力な対外関係を構築してこなかったし、憲法とは程遠い新たな規範をつくろうとしていた、とアル・ハジャル氏は語った。

進歩社会党員のザファー・ナセル幹事長は、アウン時代の最初の4年は政情不安と社会的崩壊だったと語った。

「この政権が実行し、そして今も実行している政治的過程は、まるで政権がこの4年間の教訓から学びたくないようです」と、ナセル幹事長はアラブニュースに語った。「レバノンの外交関係はアラブ諸国や欧米諸国と分断されており、アウン大統領は自分が約束したことと反対のことをしてきているのです。今後2年間で、何一つ変わらないように思えます」

アウン時代の初めから、全面的な協力は存在してきたが、「政治的悪意」が全てを破壊してきた、と同幹事長は付け加えた。「腐敗との闘いへの賑やかなスローガンを挙げて、改革する必要はありません。政権は反対のことを実行しているですから。レバノン現地での現実こそ、失政の表れであり、2年後のレバノンは、ゴルゴダの道で悲しみを味わっているでしょう」

レディ・オブ・ザ・マウンテンの野党集会の一員、ナウファル・ダウ氏は、アウン大統領の支持者たちはこの4年間で、政権が成し遂げた業績について話すのは情けないと語った。

「レバノンには石1つ残っていません。ポンドも、人間も、病院も、団体も、企業も、銀行も残っていません」と、ダウ氏はアラブニュースに語った。「政権は内政、経済政策、外交政策によって大抵評価されます。外交政策は最悪で、内政は紛争ばかりです。経済政策に関しては、経済が完全に崩壊しています」

アウン大統領はほぼ満場一致の支持で政権の座についたが、国中に恩恵を与えるはずであったこの民意と支持は、ヒズボラに譲渡されていた、とダウ氏は語った。

国内外の政策への明確なルールなで一切なく、地位や役職を割り当てることで、合意と理解が醸成された、とダウ氏は付け加えた。

「ヒズボラはアウン大統領に次のように言いました。『あなたは大統領職につき、この国の外交と防衛政策を行ってください』。(サード・)ハリーリー首相は次のように言いました。『あなたが大統領になり、私が首相になります』。そして、レバノン軍が、政府、議会、行政のキリスト教徒の議席数を同等に確保するアウン大統領に同意したのです」

ダウ氏は、今後2年間でレバノン人に何を待っているかを予測する必要はないと語った。「データを持っているアウン大統領は、私たちが地獄に行くと言ったからだ」

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