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フランス、レバノンでの迅速な政権樹立を要求

ミシェル・アウン大統領(中央)は、ベイルート近郊のバーブダで、仏大統領の北アフリカ・中東問題担当補佐官パトリック・ダレル氏(中央左)と会談する。 (AFP)
ミシェル・アウン大統領(中央)は、ベイルート近郊のバーブダで、仏大統領の北アフリカ・中東問題担当補佐官パトリック・ダレル氏(中央左)と会談する。 (AFP)
サード・ハリリ次期首相(右)は、首都ベイルートで、エマニュエル・マクロン仏大統領の補佐官パトリック・ダレル氏(右)と会談する。(AFP)
サード・ハリリ次期首相(右)は、首都ベイルートで、エマニュエル・マクロン仏大統領の補佐官パトリック・ダレル氏(右)と会談する。(AFP)
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14 Nov 2020 04:11:36 GMT9
14 Nov 2020 04:11:36 GMT9
  • ダレル氏は「フランスは、いくつかの分野、特に教育において、レバノンへの緊急支援を継続する」と述べた
  • マクロン氏の救済計画は、開始から3ヵ月が経過したが、まだ政権樹立につながっていない

ナジア・フッサリ

ベイルート:フランスはレバノンに対し、緊張と深刻な経済危機の中、大いに求められている改革を実行に移し、適切なリーダーシップを発揮するため、「全政党に受け入れられる、効率的な政府の樹立を加速させる」よう求めた。

仏大統領の中東・北アフリカ問題担当補佐官パトリック・ダレル氏は12、13日の両日、ヒズボラの代表者ムハンマド・ラアド氏と自由愛国運動(FPM)の指導者ジュブラン・バシル氏を含む、8つの議員連合の幹部や代表と一連の会合を開いた。

エマニュエル・マクロン仏大統領は以前、ベイルート港での爆発事故の後、8月4日と9月1日の二度ベイルートを訪れた際、パインパレスでこれらの人物と会ったことがある。

12日のミシェル・アウン大統領との会談中、ダレル氏は「フランスは、いくつかの分野、特に教育において、レバノンへの緊急支援を継続する」と述べた。

同氏は「国際社会による、レバノンに対する義務の履行は、改革の実行とつながっている」と述べた。

マクロン氏のレバノン救済計画は、開始から3ヵ月が経過したが、まだ政権樹立につながっていない。当時の次期首相ムスタファ・アディブ氏は9月26日、政権を樹立できていないことを謝った。同氏の後継者サード・ハリリ氏は、10月22日に指名されて以来、政権樹立における障害にいまだに直面している。

FPMの柔軟性のなさ、ヒズボラとアマル運動の財務大臣職に関する見解、ヒズボラの同盟者による、次期政権にヒズボラの議員が選出されていないことへの不服申し立てなどから、政治形態や大臣職の数、閣僚名簿などをめぐる意見の不一致が続いており、こう着状態解決の可能性に対し、悲観的な見方が広まっている。

汚職容疑を理由とする、バシル氏に対する米国の制裁は、同氏の支持者らの非妥協的な態度を強めている。

アウン氏はフランス公使に「レバノンは、レバノンの利益となる、フランスの計画に従う」と確かに言っている、とレバノン大統領府は表明しているが、「必要な改革法を通過させるために、議会と協力し、求められた仕事を達成することができる政府を作るための幅広い国民的合意」の必要性を強調した。

報道官は、アウン氏はダレル氏に不満を漏らした、と続けた。「これらの改革の基礎の一つと考えられている、レバノン中央銀行の口座への法的な金融監査のプロセスは、多くの障害に直面している」。「Alvarez & Marsalが、任務を円滑に進めるものを確保するために、3カ月の延長が行われた」と付け加えた。

アウン大統領は、「レバノンの政治家を標的にした米国の制裁は、問題をより複雑にした」と付け加え、「フランスの計画と立案者が一致するよう、この微妙な段階で広範で全国的な協議を行う」ことを示唆した。

ナビ・ベリ議会議長は、フランス公使との会談は「良かった」と述べた。

ベリ氏は、マクロン氏の補佐官に対し、「特にエネルギーの分野および腐敗との闘いにおいて、フランスの計画および改革を実行する必要性」に従う、と繰り返し述べた。ベリ氏は「レバノンを救う唯一の方法は、大臣が専門家で、議会からの信頼がある政府を作ることだ」と付け加えた。

ハリリ氏はこれまでのところ、政府樹立および同氏が直面している障害について詳しく説明することを拒否している。同氏のメディアアドバイザー、フセイン・アル・ワジュ氏はアラブニュースに対し、「いずれかの当事者が出した、政府の運命に関するいかなる声明や分析も個人的な見解であり、ハリリ氏はそれとは何の関係もない」と語った。

フランス公使は訪問と同時に、マクロン氏へのコミットメントを撤回した政治家に最後の警告をし、フランスが今月末までに開催することを約束した、レバノンを支援する国際会議を延期する可能性を彼らに知らせたいかどうか質問された。

ダレル氏の訪問直後の成果からは、フランスの計画のよどんだ水をかき回すような、急速な進展の兆しは見られなかった。

ダレル氏は繰り返した。「フランスの計画は、レバノンを救うために検討されている選択肢の中で唯一妥当であり、それ以外は、時間的要因を無視すれば、コストが現在起きているものよりはるかに悪くなるだろう」

フランス公使と党幹部らとの会合の出席者がアラブニュースに語ったところによると、ダレル氏は「フランス側は、熱烈な支持者ではなく専門家から成る政府に固執しており、それは幅広い内部の合意を獲得している」ことを強調したという。

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