• 抗議者たちは国旗を降ろして外壁に放火し、スタッフは裏口から避難した。
• これに先立ち、デモ参加者たちは道路を封鎖し、タイヤを燃やして有刺鉄線を張った。

バグダッド：イラクのデモ参加者数十人が日曜日にカルバラーのイラン領事館に突入し、国旗を降ろして外壁の一部を焼いた。

バグダッドおよび国の南部でデモが絶えない中、この事件は起きた。

領事館のスタッフは裏口から避難したと複数の消息筋がArab Newsに語った。

イラクの抗議者たちはこれよりも前に、大規模なデモを再び組織し1週間以上継続させた。バグダッドの道路を封鎖して政府への圧力を強め、退陣を要求していた。

抗議者たちは、タイヤを燃やし有刺鉄線を張って道路を封鎖した。APの報道によると、「国民の命令により道路を封鎖中」というのぼりが掲げられていた。彼らは、レバノンから戦術を借用しているようだ。レバノンでは10月17日以来、同様の反政府デモが行われており、抗議者たちは幹線道路を繰り返し封鎖している。

最近では、幾万人もの抗議者たちがバグダッド中心部のタハリール広場およびイラク南部に集まり、2003年の米国主導の侵攻後に設立された政治体制の見直しを要求している。戦争で損壊し見捨てられた、広場にある大きな塔も抗議者たちは占拠した。

幾千人もの学生たちが授業を放棄し抗議活動に参加し、蔓延する汚職、高い失業率、貧弱な公共サービスについて政界のエリートを非難している。

治安部隊は抗議者たちに催涙ガス、ゴム弾、実弾を発射し、10月前半以来の2つの大規模なデモで250人以上が死亡した。つかの間の休止を経て、抗議活動は10月25日に再び始まった。それ以来、堅固に要塞化されたグリーンゾーンにつながる2つの橋で衝突が絶えない。グリーンゾーンには政府の中枢や幾つかの外国大使館がある。

https://twitter.com/arabnews/status/1191094647092850689?s=20

イラクの人権高等弁務官は、抗議に参加した活動家で医師のSiba al-Mahdawiが何者かによって土曜日の夜に誘拐されたと語った。準政府機関が政府および治安部隊に彼女の居所を明らかにするよう求めた。Al-Mahdawiは、抗議者たちに医療支援を自発的に提供した医師たちのひとりだった。

アデル・アブドルマハディ首相は土曜日遅くに治安部隊の高官たちと会い、平和、治安、抗議者たちの安全を維持する必要を強調した。

バルハム・サリフ大統領は先週、政治指導者たちが後任に合意するならアブドルマハディ氏は辞任に前向きであると述べた。彼はまた、新しい選挙法の必要性を訴えた。成立したなら、早期の選挙を認めると語った。日曜日に開かれた労働組合の指導者たちとの会合でサリフ氏は、新しい選挙法が議会に今週提出されるだろうと述べた。

迅速に承認されたとしても、早期に選挙を行い、新政権を樹立するプロセスには何ヶ月もかかるかもしれない。一方、大統領の初めの発表以来、抗議者たちは増える一方だ。

日曜日、24歳の獣医学生がバグダッドでのデモに猫を抱いて参加した。猫の首には「私の権利を主張します」という貼紙があった。影響を恐れて学生は名前を明かさなかったが、政治家には診療を喜んで無料で行いたいと彼女は冗談を言った。

イラクは宗派に基づく政治体制によって統治されており、多数を占めるシーア派、スンニ派、クルド人に権力と地位を割り振っている。通常選挙は行われているが、宗派が独占しており、その多くがイランと深く結びついている。政党は省庁に口を挟み、それによって自らの支持者に職を与えている。公共部門の肥大化に拍車を掛け、安定した公共サービスが提供されないのだ。

サダム・フセイン政権を転覆した米国主導の侵攻から15年以上が経つ。バグダッドや他の都市では依然として停電が絶えず、水道水は飲用に適していない。公共インフラは崩れかかっている。確認埋蔵量が世界で第4位のOPEC加盟国であるにもかかわらず、イラク人のほとんどは同国の石油による富から何の益も得ていない。

*APの報道を参考