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「怖いもの知らず」のシリア人記者Hussein Khattab氏、複数の襲撃後に殺害される

アルバブで開催されたトルコに反対するデモでトルコ軍と衝突するデモ参加者。(File/AFP)
アルバブで開催されたトルコに反対するデモでトルコ軍と衝突するデモ参加者。(File/AFP)
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15 Dec 2020 05:12:25 GMT9
15 Dec 2020 05:12:25 GMT9

アルバブはトルコの管轄する地域だが、トルコ政府はこの地域の管理をシリアの軍事派閥と軍事警察に任せている。

Menekse Tokyay

アンカラ:、12月12日、トルコの国営放送局TRTのアラビア語放送サービスに所属するフリーランスの記者Hussein Khattab氏が、シリアの街アルバブで、バイクに乗った身元不明の襲撃者らに暗殺された。

著名なシリア人ジャーナリストのAmmar Hamou氏は、38歳の「怖いもの知らず」の同記者と、Syrianvoice.orgで働いていた頃から同僚であり友人であった。

Ammar Hamou氏は、彼の友人が取材を続けていたアレッポ北東部の田舎で攻撃されたのは「初めてのことではなかった」と話した。

「Husseinは政権、反対派、クルド人が率いるシリア民主軍に対する脅威と見られており、活発なジャーナリストとして、実行者が誰であるかに関わらず、違法行為を記録していた。残念ながら、彼はこの客観的な報道のために命を捧げることになってしまった」とAmmar Hamou氏はアラブニュースに語った。

Hussein Khattab氏は常にトルコを訪問していたが、彼は祖国で現場の記者として働き続けることを望み、複数の国際放送局及び地元放送局のために働いていた。彼は結婚しており、3人の子供がいた。Hussein Khattab氏は、バッシャール・アル=アサドの政権統治下にあるアレッポの田舎のSefira村の出身だった。しかしながらこの数年間は、同記者はトルコの統治地域に暮らしていた。

「私から見ると、自由シリア警察と地元の派閥に彼の死の責任があると思う。なぜなら彼は最近命を狙われていると申し立てていたが、地元当局は彼の訴えを退けて、必要な警備を提供しなかった」とAmmar Hamou氏は言った。

また、Ammar Hamou氏は、彼が「私は恐怖で家を追われたが、殺人犯たちは安全なのだ」というとても感情的なメモをその告発状に残していたと付け加えた。

Hussein Khattab氏は3ヶ月前にもアレッポの別の地区で攻撃を受けていた。又彼は、殺害される数日前にも暗殺されかけていたが、その襲撃の後も何の警備も提供されなかった。この事件との関連については現在も捜査中である。

アルバブはトルコの管轄する地域だが、トルコ政府はこの地域の管理をシリアの軍事派閥と軍事警察に任せている。

Ammar Hamou氏 シリア人ジャーナリスト

イスタンブールのOmran Center for Strategic Studiesで軍事アナリストを務めるNavar Saban氏は、同記者はアルバブの治安状況に関する詳しい報道と「軍閥のように行動する」地元の派閥に関する報道により地元で有名だったと話した。

Navar Saban氏は、「地域の軍閥は、トルコもよく把握している大きな問題だ。彼らはクルド地域間で密輸をしており、政権とシリア民主軍両方のために働く。この地域の安全確保は非常に困難だ。地元警察は、記者が亡くなる直前に名前を明らかにした容疑者を捜査することができなかったのだ」

シリアで展開する軍閥が違法行為によって利益を得ていることは、分権的に統治される同地域ではよく知られた議論の的になっている。トルコによる訓練を受けているものの、地元当局は内戦の混乱が続く中、地域を効率的に管理できていない。

2017年2月にDaeshから解放された後、アルバブはアンカラの支援するシリア反政府派と地元当局を通してトルコの統治下に移った。

「アルバブはトルコが管轄する地域だが、トルコはこの地域の管理をシリアの軍閥と軍事警察に任せている。シリア人たち自身が、地元の派閥による違法行為を日々目撃しており、彼らに地元の安全を確保できるとは感じていない」とAmmar Hamou氏は話した。

トルコの南部国境近くの町アルバブは最近、先月に複数の死傷者を出した自動車爆弾テロなど複数のテロ攻撃を受けている。

それとは別に、トルコはイラン出身の別の軍閥に関連するとされる人々に対する広範囲の軍事作戦を実施した。

イスタンブールで反対派のイラン人誘拐計画が明らかになった後、トルコの諜報機関による包括的な軍事作戦で、イランの麻薬密売組織を率いるNaji Sharifi Zindashti氏に関連する13名の容疑者が月曜日に逮捕された。

その間、ドイツのババリア人の内務大臣Joachim Herrmann氏は最近、「シリア人犯罪者」をドイツから追い出してトルコの管轄するシリア北東部に移送するべきだと提案した。彼のコメントは各方面から批判を受けた。

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