カイロ発：ヨーロッパに向かっていた移民を乗せた船がリビア沖の地中海で転覆し、少なくとも43人が溺死したと、国連移住機関が水曜日に発表しました。

国際移住機関（IOM）は、昨日発生した 「悲劇的な」船の難破は、ヨーロッパでのより良い生活を求めている移民に関係する、2021年における最初の海難事故であったと述べました。

近年、EUはこのような危険な海の横断を食い止めるために、リビアの沿岸警備隊や他の地元のグループと連携しています。しかし、権利団体は、これらの政策は移民を武装集団のなすがままにしたり、虐待が横行する汚い拘置所に閉じ込めたりしていると指摘しています。

IOMの発表によると、リビアの西部の町ズワラ（Zuwara）の沿岸警備部隊が、火曜日に難破船から10人の移民を救出し、陸まで連れてきました。生存者によれば、死亡した全員は、西アフリカ諸国出身の男性だったとのことでした。

移住機関は、その船はザウィヤ（Zawiya）の町を火曜日の早い時間に出発し、荒れた海でエンジンが停止した後、数時間後に転覆したといいます。

独裁者ムアマル・カダフィ（Moammar Gadhafi ）を追放し殺害した2011 年の蜂起以来、何年もの間、戦争によって引き裂かれたリビアは、アフリカ及び中東の戦争と貧困から逃れる移住者のための主要な通過点として浮上しています。

密輸業者は、しばしば、絶望的な家族を装備の悪いゴムボートに詰め込み、危険な中部地中海ルートに沿って失速し立ち往生しています。

リビアの沿岸警備隊は、水曜日に11 人の子供を含む少なくとも48 人の移民に接触しその移民を陸に帰還させた、とIOM は述べています

IMOは、「安全でない港 」に移民を帰還させることの中止を含め地中海の状況への 「アプローチにおける緊急かつ目に見える転換」を要求しています。

「（リビアでは）恣意的な逮捕と恣意的な拘留が、最も過酷な状況で続いています。多くの人々が、人身売買や密輸業者によって被害を受け、搾取され、身代金のために拘束され、拷問され、虐待されています」と、IMOは、水曜日の声明で述べています。

2019年のAP通信の調査では、国連の目と鼻の先にある収容所で、リビアの民兵が移民を身代金のために拷問し、恐喝し、虐待していたことが明らかになりました。その収容所は、多くの場合、地中海を渡る移民の波を遅らせるためにリビア政府に支払われたヨーロッパからの大量の資金を受け取っている施設です。

IOMは11月に、約500人の移民が中部地中海を横断しようとして死亡したと発表しましたが、「ルートを監視する能力が限られている」ため、実際に命を落とした人の数はもっと多いかもしれません。

AP