• 世界銀行は、レバノンのワクチン接種運動の支援を停止すると警告

ベイルート：23日、列に割り込み、最初の新型コロナウイルス（COVID-19）のワクチン接種を受けた疑いがあるレバノンの国会議員らは、自らの行動を擁護しなければならないというプレッシャーを感じている。

11人の政治家の中には75歳未満の者もいて、ワクチンの議会への「配送」までやらせた。

レバノンのワクチン接種計画を管理する機関である国際赤十字・赤新月社連盟のスポークスマンは、「ミシェル・アウン大統領と彼の妻、彼の作業チームが19日にワクチン接種を受けていたことを知らず、これは国の計画の条件に違反している」と述べた。

その結果、レバノンのワクチン接種委員会の倫理担当官であるTalia Arawi 博士は24日に辞任した。

この問題を受け、世界銀行、レバノン保健省、レバノンのCOVID-19ワクチン接種委員会、その他の委員会の代表らが集まり、国のワクチン接種計画の違反について議論した。

世界銀行は、ベイルートに本拠を置く事務所が代表し、「レバノンを支援し続けるが、支援するのは優先グループだ。必要ならば、ワクチンへの資金調達を停止する用意がある」と発表した。

ワクチン接種を早く受けた議員らは24日、守りに入った。

「議員らにどのような落ち度があるのか」と、国民議会のElie Ferzli副議長は尋ねた。「これまでに25人の国会議員と25人の職員が感染した。最近では調達法委員会の会議中に感染が起きた」

Ferzli氏は、保険省の要求に基づき、自分と他の関係者らがプラットフォームに登録したと述べた。登録した議員のうち27人は70歳以上であるため、ワクチン接種の承認を受けた。16人は病院で接種を受け、残りの11人は議会で接種を受けたと述べた。

Ferzli氏は、ワクチン接種を受けた人の50%以上が国のプラットフォームに登録していないという、レバノン・アメリカン大学（AUB）の報告を引用した。

同氏は、世界銀行の現地責任者を務めるSaroj Kumar Jha氏を「政治的役割を演じている」と非難した。Ferzli氏は次のように述べた。「このことによって、世界銀行の代表が持つべき倫理が欠如していることが示されている。このようにして世界銀行が、ワクチン計画への資金調達に関して我々と取り引きするつもりなら、ワクチンのことは忘れろ」

Ferzli氏はまた、国会議員らを批判した活動家らをソーシャルメディア上で非難し、彼らのことを「ばかばかしい」「電子ばえ」と言った。

ベイルート港で起きた爆発事故の調査を指揮した元判事に出頭を命じられ、尋問を受けた、政治家で元大臣のGhazi Zaiter氏も自己弁護を試みた。同氏はソーシャルメディアを使って、「他の人よりもレバノン人らしいので、他の人より先にワクチン接種を受ける権利がある」と主張した。

Zaiter氏は厳しく批判され、国外退去を求める者さえいた。オンライン活動家らは、Twitterのトレンドになっていたハッシュタグを使い、同氏は「法と市民を超越していると思っている」と書いた。

AUBは保険省に対し、ワクチン接種計画に違反した疑いについて明らかにし、謝罪するよう求めた。ワクチン接種の有資格者の基準、各センターの接種者数、優先グループに含めるべきでない人とその理由を公表する際、透明性を高めることも提案した。

レバノンのワクチン接種キャンペーンは11日前に始まった。だが医師会所属の医師1万2000人の半分と、看護スタッフの55%がワクチン接種を受けていない。