• スルタン・サレハ・アイダ・ザビンの行為は「イエメンの平和を脅かす」
• 「ザビン自身が直接拷問を加えたケースもある」と理事会は指摘した

エフレム・コサイファイ

ニューヨーク：国連安全保障理事会は、イエメン国内での脅迫、組織的拘束、拘留、拷問、性的暴力、政治的に活動的な女性に対する強姦などの数々の罪状への明らかな関与を挙げ、イエメンのサナア市のフーシ治安当局幹部に制裁を課した。

ロシアが棄権し、14-0の投票で採択された決議案によると、サナアの犯罪捜査局の局長であるスルタン・サレハ・アイダ・ザビンが、自身の権限により、警察署、刑務所、拘置所など複数の拘置所において人権侵害が行使されたことにつき、直接または間接に責任を負っているとされた。

理事会は海外渡航の禁止と武器の禁輸措置を課したことに対し、「ザビンが管轄するこれらの場所に、少なくとも１人の未成年者を含む女性たちが強制的に連行され、そこで尋問、強姦、拷問が繰り返し行われ、その上適切な治療が拒否され、強制労働が強いられている」と述べた。「ザビン自身が直接拷問を加えたケースもある」

さらに、ザビンは「イエメン国内に適用される国際人道法の違反や同国における人権侵害を含む、イエメンの平和、安全、安定を脅かす行為に従事している」と付け加えた。

決議2564は、「国際人道法および国際人権法の違反、ならびに、専門家パネルの最終報告書に記録されているように、フーシ派支配地域における紛争に関連した性暴力、イエメン全土での武力紛争における子どもの勧誘および使用を含む人権侵害」を強く非難した。

理事会は、リヤド合意の規定に基づくイエメン政府の新内閣の樹立を歓迎し、「リヤド合意の完全な実施と、国連の調停努力に全面的に関与し、当事者間の協議の迅速な再開を求める」と呼びかけた。

理事会メンバーはまた、イエメンの副大臣と3人の人道・医療従事者を含む27人の民間人が死亡した昨年のアデンへの攻撃を「最も強い言葉で」非難した。

理事会はさらに、イエメンの石油が豊富なマリブ州の中央部で、フーチ派と政府軍の間で進行中の戦闘が激化がしていることと、サウジアラビアに対するフーチ派の攻撃が継続していることを強く非難した。

決議は「イエメン全域での争いの鎮静化と全土の停戦の必要性」を強調した。

戦争で荒廃した同国の沿岸沖に係留され、100万バレル以上の原油を積んで、その漏出の危険がある石油タンカー「セーファー」の国連担当者による検査をフーシ派が拒否していることがもたらす差し迫った災害の状況について、理事会メンバーは、環境と人道上のリスクとして、「遅滞なく、フーシ派支配下のイエメン北部にあるタンカーの検査と保守のための国連担当者のアクセスが必要である」ことを強調している。

理事会は、現在の状況、「重大な環境的・人道的リスク」に対応しないフーシ派民兵の責任を追及し、「国連の専門家がこれ以上遅れることなく、評価と修復ミッションを実施するための無条件かつ安全なアクセスを早急に促進すること」の必要性を強調した。

一方、ジョー・バイデン米大統領は、サウジアラビアのサルマン国王との電話会談の中で、イエメンでの一時的停戦と停戦合意に向けた国連の取り組みに対するサウジアラビアの支援を称賛した。

サルマン国王は、イエメンにおける戦闘行為の包括的な政治的解決が合意され、同国の国民の安全が確保され、今後発展できるよう、サウジアラビアは全力で取り組むと述べた。

米国とサウジアラビアは、イランの地域での行動、不安定化活動、テロリスト集団への支援についても話し合っている。

アラブ連合は、フーシ派民兵がハミース・ムシャイトに向けて発射した無人機を破壊したわずか数時間後には、サウジアラビアに対する2回目のフーシ派の攻撃を阻止している。

イスラム協力機構は、フーシ派民兵によるサウジアラビア民間人を標的にした攻撃を非難した。

マリブでの反政府勢力と政府軍との激しい戦闘により、少なくとも27人が死亡したと部族指導者と治安当局者が金曜日に語った。

(AP通信)