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イランの核合意違反を国連監視団が確認

IAEAの報告書では、イランがウラン濃縮を加速させたとも記載されている。(ロイター/ File photo)
IAEAの報告書では、イランがウラン濃縮を加速させたとも記載されている。(ロイター/ File photo)
12 Nov 2019 06:11:10 GMT9
  • ウラン粒子の発見が、イランが現在も核兵器プログラムを推進していることのさらなる証拠だと専門家は語る

アラブ・ニュース ジッダ

国連の監視団は11日、世界の主要国との核合意違反について、イランがフォルドゥの地下施設でウランの濃縮を開始したことを確認した。

イラン政府は核合意で設定された制限を破っており、濃縮ウランの貯蔵量は増加を続けていると専門家は語る。

イランは先週、 山の地下にあるフォルドゥの施設でウラン濃縮を開始したと発表した。これは2015年の核合意(正式には包括的共同作業計画と呼ばれる)で禁止されている。

合意の履行を監視する国際原子力機関(IAEA)は四半期報告書で、イランの発表が事実であることを確認した。

IAEAの内部報告書には「イランは(中略)11月9日から各施設でウラン濃縮を実施」とある。この文書はロイターが入手し、AFPも確認している。

「IAEAは、申告を受けていないイラン国内の場所で、人為的に発生させられた天然ウランの粒子を検知した」。人為的というのは、その粒子が人間の活動の結果として生じたもので、自然現象によるものではないということだ。

同報告書には、イラン政府がウラン濃縮を加速させ、濃縮ウランの貯蔵量は551キログラムに到達。核合意で規定された300キログラム制限の倍近くとなっているとも記載されている。

専門家は、イランのウラン濃縮は深刻な合意違反だとしている。

「ウラン粒子の発見は、核兵器関連のプロセスを最新のものとするために実験を継続し、核兵器プログラムまたはその一部を推進していることの証拠の一つです」と、ワシントンのGulf State Analyticsのシニアアドバイザーを務めるセオドア・カラシク氏は語る。

申告されていない地域でウラン粒子が発見されたという事実は重大な合意違反であり、不信感を生むとともに、包括的共同作業計画の枠組みにとどまらせようとするヨーロッパ諸国と向き合う困難も増大するともカラシク氏は語る。

ドナルド・トランプ米大統領は、2018年5月に核合意から離脱した。現在の違反は、過去の違反よりもずっと大きなものだという。

「遠心分離機と濃縮計画について、数字のゲームをしています」とカラシク氏は語る。「この違反は、テヘラン以外の未申告の場所で行われているため、過去のものよりもずっと深刻です。お分かりのように、イランのアプローチは誠実ではありません。信頼するのは不可能ではないとしても、困難です」

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