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父の命を救おうと、息子は必死に試みた 酸素不足事故が発生したヨルダンの病院で

サレハ・アワド・アラワンサさん(75)は、アル・フセイン新サルト病院で酸素不足が発生した際に死亡した新型コロナ患者7人のうちの1人だった。(提供写真)
サレハ・アワド・アラワンサさん(75)は、アル・フセイン新サルト病院で酸素不足が発生した際に死亡した新型コロナ患者7人のうちの1人だった。(提供写真)
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15 Mar 2021 07:03:05 GMT9
15 Mar 2021 07:03:05 GMT9
  • サレハ・アワド・アラワンサさん(75)は、アル・フセイン新サルト病院で死亡した新型コロナ患者7人のうちの1人だった
  • 息子のマハムードさんは、責任者の処罰を求めている

ルード・オマリ

アンマン:病院での酸素不足発生直後に新型コロナウイルス感染症で死亡した高齢のヨルダン人男性の息子が、父が呼吸できなくなった、その悲痛な瞬間について語った。

サレハ・アワド・アラワンサさん(75)は、土曜日にアル・フセイン新サルト病院で死亡した7人の患者のうちの1人だった。この悲劇に対し、国中に怒りが広がっている。

マフムード・サレハ・アラワンサさんはアラブニュースに対し、ヨルダン保健相の辞任だけでは十分ではないと語った。

「私は首相の責任を追及し、法的手続きが行われ、この事件に関わったすべての人が容赦なく正当な罰を受けることを願っています」と、アラワンサさんは怒りで声を震わせながら語った。

アラワンサさんは、今月初めに家族で父親を病院に連れて行ったが、すぐに同病院の「医療スタッフや警備員、設備、衛生面を含む」医療水準の低さに気がついたと説明した。

「私たちは父のそばにいて、時には看護師の仕事をこなし、掃除をしながら父を守っていました」とアラワンサさんは語った。

こうした家族の懸命な努力にもかかわらず、サレハさんの状態は悪化していった。

先週、医師から、ウイルスの影響で肺に炎症が起きており、呼吸を補助する装置が必要だと告げられた。

「炎症が大きかったのは確かですが、医師の話では、さらに悪い状態の患者でも回復した人がたくさんいるとのことでした」とサレハさんは語った。

家族の話によると、病院の酸素濃度が下がり始めたのは、土曜日の午前5時半頃だったという。

「この病院はサルト市の住民が誇りに思うような近代的な病院でしたから、酸素の問題が発生するなど思いもしませんでした……まったく予想外の問題だったんです」とアラワンサさんは言う。

「ちょっとしたことが原因なんだろうと思ったんです。父は椅子に座っていたので、その座り方が悪いのではないかと。左右に動かしてみたり、ベッドに移動させたり、椅子に戻したりと、どの位置なら楽になるのだろうと、30分ほどかけて座る位置を変えてみたんです」

「そして、私たちは座り、ベッドの上の電気を消しました。それからわずか15分後のことでした。父は酸欠と闘うことができず、息を引き取ったんです。そう分かったのは、パソコンの画面が変わったのと、父の顔色が黄色くなったことからでした。私は看護師を呼びました。看護師は父を蘇生させようとしたが、その努力もむなしく、父は亡くなりました」

事件の影響が広がるなか、院長以下4名が取り調べのために身柄を拘束された。

アブドラ国王は土曜日に同病院を訪問し、怒りの声で院長の退任を命じた。

全国各地で抗議デモが行われるなか、ヨルダンの国会は日曜日に臨時国会を開いた。

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