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ナーブルスにあるカーン・アル・トゥジャール・マーケットは、買い物客の楽園

カーン・アル・トゥジャールはナーブルスの町の主要なランドマークである。(写真/ウィキペディア)
カーン・アル・トゥジャールはナーブルスの町の主要なランドマークである。(写真/ウィキペディア)
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17 Apr 2021 04:04:00 GMT9
17 Apr 2021 04:04:00 GMT9
  • ナーブルスは世界最古の町の一つで、町が建設されたのは5,600年前(紀元前3600年頃)まで遡る。
  • 商品の品質が良く、価格はほかの現代的なマーケットよりも安価である

ハゼム・バルーシャ

ナーブルス:ナーブルス旧市街の中心地にあるカーン・アル・トゥジャールは、約450年前に建てられ、当時と同様に今でも活気がある。

地元の人々に「スルタン・マーケット」としても知られ、入り口の標識には、この建物が1569年にオスマン帝国の大宰相、カラ・ムスタファ・パシャによって建設されたと書かれており、建物はシリアの首都ダマスカスにあるハミディーエ・マーケットの様式に似ている。

屋根の付いた建物の壁は、イスラム様式であり(石や粘土とともに、一連のアーチが積み重ねられている)、オスマン帝国の碑文も残っている。各アーチの中央部には、太陽の光を通して、歩行者が歩く下にある道を照らす正方形のハッチがあり、屋根の両側には、数多くの側窓がある。

マーケットの中の道は、幅がわずか3メートルしかなく、毎週日曜日には買い物客で混み合う。カーン・アル・トゥジャールは歳月による荒廃に何とか耐え、混沌とした出来事があっても生き残ってきた。2002年のイスラエル侵攻の際、このマーケットの東側入り口が破壊された。

経済的には、このマーケットはナーブルスの主な商業中心地となり、多数のお店や露店がある。このマーケットは、ヨルダン川西岸地区で最も有名なマーケットの一つだと考えられている。

カーン・アル・トゥジャールには、洋服や靴のお店がたくさんあり、神聖なラマダンの月には特に繁忙期となる。地元の商人は、この町で最高級の商品や品物を売る。商品は果物や野菜から香辛料に至るまで幅広く、スイーツのお店が点在し、魚屋は新鮮な魚を売り、様々なアクセサリー屋や土産物店がある。

アル・ハダディン・マーケット、ナジャレーン・マーケット、バサル・マーケット、アル・ナスル・ストリート・マーケットなど、いくつかの小規模なマーケットが、本店であるカーン・アル・トゥジャールから枝分かれしている。

カーン・アル・トゥジャールに住み込みで働く商人の一人であるアメル・ハシバさんは、数百年前に初めてお店を購入した先祖から、お店を引き継いだ。この場所にあるほかの多くのお店と同様に、このお店も20平方メートルを超えない大きさである。

「カーン・アル・トゥジャールはナーブルスの町の主要なランドマークであり、重要な商業中心地でもあります」とハシバさんは述べた。「あらゆる買い物客の必要が、ナーブルスのマーケットで、低価格で満たされます。ラマダン(の時期)には、カーン・アル・トゥジャールで商業的動きが劇的に増加し、商人への利益も増加します」

ナーブルスは世界最古の町の一つで、町が建設されたのは5,600年前(紀元前3600年頃)まで遡る。ここには、トルコ風呂や温泉、タイルと同様に、キリスト教やイスラム教の古代のランドマークがあり、中心地にはオスマン帝国時代に建てられた時計台がある。

サミラ・ナバシャさん(44歳)は、ラマダン用に購入した商品がたくさん入ったバッグを持ちながらマーケットの通りを歩いていた。「毎年この時期に、私はラマダンの必需品を買いに、この古くからあるマーケットに行きます。商品の品質が良く、価格はほかの現代的なマーケットよりも安価です。ここにいると、町の一部であると感じるのです」と彼女は述べた。

「子供の頃から、カーン・アル・トゥジャールで買い物をするのが習慣になっています」

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