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タリバンと関わりを持とうとする国際的な努力の中、トルコの会議が不確かなものに

先週、全ての米国主導の外国軍がアフガニスタンから撤退するまでは今月末のトルコでの会議をボイコットする、とタリバンは語った。(ロイター)
先週、全ての米国主導の外国軍がアフガニスタンから撤退するまでは今月末のトルコでの会議をボイコットする、とタリバンは語った。(ロイター)
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21 Apr 2021 09:04:27 GMT9
21 Apr 2021 09:04:27 GMT9
  • タリバンは外国駐留軍がアフガニスタンから出て行くまで全ての和平交渉をボイコット

サイード・サラフディン

カブール: タリバンは火曜、米国、国連、カタール、トルコの政府関係者が先日タリバンと会議を行い、アフガニスタンの和平プロセスに関する重要な会議に参加するよう説得が行われたことを明らかにした。

先週タリバンは、全ての米国主導の外国駐留軍がアフガニスタンから撤退するまでは今月下旬のトルコでの会議および、和平プロセスに関する今後の会議をボイコットすると語った。

今月初頭、ジョー・バイデン米大統領は軍の全面撤退の期限を5月1日から9月11日に延期した。

この撤退はドナルド・トランプ政権とタリバンとの間で1年以上前に締結された歴史的な合意の重要な条件であり基礎であった。

「米国、トルコ、カタール、国連の代表者がカタールの我々の事務所で和解のための会議を行いました」タリバンの広報担当官ザヒフラ・ムジャヒッド氏が火曜、アラブニュースに語った。「この会議は進行中ですが、何らかの結果を出すことになるかどうかは不明です。しかしこのような会議は、タリバンが立場を後退させていることを意味するものではありません」

このトルコでの会議は、カタールでの米国主催の会議が完全に崩壊することを防ぐために撤退プロセスの延期を行うというバイデン氏の動きの数週間前に、米国政府によって提案されていた。カタールでの会議はタリバンとアフガニスタン政府の協議者との間で去年9月に始まったものだが、進展は得られていない。

この会議は既に一度延期されているが、アフガニスタンの今後の政治的ロードマップの促進を模索しているところである。たとえばタリバンも参加する暫定政府の設立や、アシュラフ・ガニー大統領の第2期目(2024年に任期満了予定)の終了などが話し合われている。

タリバンのカタール事務所の広報担当官モハメド・ナエーム博士は、トルコの会議への参加に関し、タリバン側には「変化はない」とアラブニュースに語った。

「この件に関して新しいことは何もありません」とモハメド・ナエーム博士は述べた。

タリバンは、アフガニスタンへの軍の駐留を延長することで協定に違反しているとして、米国政府を批難している。この協定は、2001年末に米国主導の侵攻でタリバンが退陣したことから始まった米国史上最長の紛争を終結させることを目的としている。

バイデン氏の動きは米国政府に対するタリバンの信頼を失うことにつながるという意見があり、カタールのタリバン政治指導者をも板ばさみに追い込んだという声もあった。

「タリバンがトルコの会議に参加する可能性は低いでしょう」元タリバン指揮官のサイード・アクバル・アグハ氏がアラブニュースに語った。「タリバンは今や米国を信頼しておらず、信頼することもできなくなっています。2年近くに及ぶ困難な話し合いの後、あなた方(米国)は協定に合意し、その後、重要な部分に違反したのです。これによってタリバンは米国に対する一切の信頼を失ってしまったように思われます」

カブールを拠点とするアナリストのワヒダラ・ガジケール氏は、タリバンの指導者はアフガニスタンにおける外国軍駐留の延長やトルコの会議への参加に関して「彼らの見解を求めるために」タリバンの野戦指揮官と会議を行ったと述べた。

「これまでのところ、これらの会議で結果は何も得られていません」と、ワヒダラ・ガジケール氏はアラブニュースに語った。「タリバンの政治指導者は、撤退期限やトルコとの会談に正当性を見出すことができるでしょうけれど、おそらく、タリバンの残りの7,000人の囚人の解放と、タリバンの名前をブラックリストから削除することが条件とされることでしょう。タリバンは20年間も米国の撤退を待ち続けてきたのです。あと数ヶ月程度待つこともできるだろうと思われます」

元政府顧問のトレク・ファルハディ氏は、タリバンが今すぐに欲しいものを全て手に入れられない限り(それは不可能だろうと氏は述べる)、タリバンに対するいかなる圧力もうまくいかないだろうと考える。

「米国はタリバンなしでも会議を敢行するでしょう」ファルハディ氏はアラブニュースに語った。「撤退後、(自分たちの将来を決め、平和を築くのは)全てのアフガニスタン人次第だと言っています」

外国駐留軍の撤退後は、米国はもはやアフガニスタン政府に対して何の保証もしないだろうと氏は述べる。国軍への経済的支援は別として、ガニー氏の権力維持の支援は行わないだろうという。

「外国軍が撤退した後、他の政治的指導者がタリバンとの停戦に合意するでしょう。自分の大統領としての地位を守りたいと望むガニー氏は奇妙に見えることでしょう。そのとき、現地の軍がガニー氏を宮殿にとどめておくために戦うかどうかは分かりません」

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