• 7月に発表された公式統計によると、ほぼ3人に1人のエジプト人が貧困ラインを下回っている。
• 供給省の報道官は、この措置は「持続可能な量と価格で」商品が手に入るようにすることを目的とするものだと語った。

AFP　カイロ

エジプトは、来月から助成金を出している主食の価格を引き下げると、供給省の報道官が16日に述べた。同国の経済が回復の兆しを見せていることによるものだ。

「サラダ油、砂糖、米、小麦粉の価格は、12月1日から下がります」とアーメド・カマル報道官は述べた。

カマル報道官は、この措置は「持続可能な量と価格で」商品が手に入るようにすることを目的とするものだと語った。

先月、政府は、アブドルファッターフ・アッ=シーシー大統領の指示で、国民のうち1,800万人に対して、食品助成金プログラムを利用できるようにした。

また10月には、燃料価格が1リットルあたり25ピアストル（0.015米セント）引き下げられた。これは、厳格な緊縮プログラムにより複数回価格の引き上げを行い、不満が高まっていたことを受けたものだ。

この措置は、海外在住のエジプト人実業家が大統領と軍の高級将校の腐敗を糾弾後、アッ=シーシー大統領の免職を求める異例の小規模な抗議活動が行われたことを受けて実施された。

アッ=シーシー大統領が2014年に就任して以来、政権が実施してきた厳格な緊縮措置は、貧困層、中間層のエジプト人を直撃している。

7月に発表された公式統計によると、ほぼ3人に1人のエジプト人が貧困ラインを下回っている。

助成金のカットと現地通貨の切り下げを含む厳格な改革は、2016年の国際通貨基金（IMF）から受けた120億米ドルの融資支援と関係している。

IMFの融資は今年に全額支払われており、経済を後押ししている。

エジプト経済は、2011年に長年独裁者であったホスニー・ムバーラク氏を倒した2011年の暴動により負のスパイラルへと陥り、同国に不可欠な観光部門が過激派の攻撃によって損害を受けたことも影響している。

ただし、同国の統計局は、インフレーションは、1年前の17.5%から2.4%まで低下し、この約10年間で最低レベルになったと発表した。