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人権団体、EUにリビアからの航路での人命保護を要請

2021年6月11日、地中海のリビア沖で、ボートから移民を救出する国境なき医師団(MSF)のメンバー。(ロイター通信)
2021年6月11日、地中海のリビア沖で、ボートから移民を救出する国境なき医師団(MSF)のメンバー。(ロイター通信)
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17 Jun 2021 04:06:56 GMT9
17 Jun 2021 04:06:56 GMT9

アラブニュース

  • 過去10年間に地中海中部で死亡または行方不明になった人は推定2万人にのぼる
  • ヒューマン・ライツ・ウォッチ:「欧州の指導者たちが議論している間に人々は溺れ死んでいる」

ロンドン:主要な人権団体は、リビアと欧州を結ぶ地中海の主要な航路での人命保護をEUに求めた。 

ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)、アムネスティ・インターナショナル、欧州難民・亡命者評議会(ECRE)は水曜日、北アフリカからの不安定な航海において安全な経路を普及させるための行動計画を発表した。

この20項目の行動計画は、安全で予測可能な方法で下船する機宜や、救助された人々の移住をEUがどのようにすれば確保できるかについての指針を示している。 

HRWのアソシエイト・欧州・中央アジア・ディレクターを務めるジュディス・サンダーランド氏は、「EU諸国が、海上での人命救助という基本的なことについて合意できないのは、恥ずべきことで、悲劇的だ」とし、「欧州の指導者たちが言い争っている間に人々は溺死している」と述べた。

過去10年間に地中海中部で死亡または行方不明になった人は推定2万人にのぼる。国連によると、今年はこれまでに約664人が死亡または行方不明になっている。 

HRWは、EUが2019年3月以降、移民・難民を乗せた航海に適さない船が航行している可能性の高い海域から船を撤退させていると指摘し、「責任を放棄している」と非難した。 

リビアの沿岸警備隊は、今年に入って1万1700人以上を海上で捕らえて国内に戻しており、6月12日だけでも最大1000人の移民をリビアに戻した。

リビアに引き戻された人々は、「悪夢のような拘置施設に拘留され、ひどい環境、暴力、強制労働を経験している」とHRWは指摘している。

HRWはさらに、EUは移民や難民のリビアへの帰還を支援する政策を放棄し、移民の安全な場所への移住を保証する政策を早急に採用すべきだと主張している。 

HRWは、EU加盟国がリビアからの移民に対する責任をより平等に分担できるよう、移住に関する新たな取り決めを作るよう求めた。

EU加盟国の首脳は、6月24日、25日にブリュッセルで開催される次回の欧州理事会で、移民政策について議論する予定となっている。

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